使い方のコツ 〜独自予想と企業の予想の比較ほか
会社四季報の本文は前半と後半で構成されており、前半は「企業の今後1年間の見通し」、後半に「中期の展望や新製品・今後の課題」などが書かれています。注目は前半の「見出し」です。
例えばプラス・ポジティブなのか(絶好調、V字回復など)、中立か(下げ止まり、横ばいなど)、それともマイナス・ネガティブなのか(減収減益、大赤字など)を確認するだけでも、その企業の今を知ることができます。
このほかにも、いくつか具体的な項目の見方を紹介しましょう。一例として【財務】の項に着目してみます。「総資産」とは会社の財産全体(株式などの有価証券、現金、製品、原材料など)を表します。【業績欄】に掲載されている「売上高・営業利益・経常利益」は、企業が商品やサービスを販売、提供する等の営業活動の結果や資金の調達・運用等の財務活動の結果が表されています。
これらの資産を多く持っていたり、売り上げが多かったりする企業は、時価総額が必ずしも高いわけではなく、売り上げや資産の規模が小さい企業の時価総額のほうが高いこともあります。株式の時価総額は発行済み株式総数に株価を乗じて計算します。会社四季報には「業界別時価総額順位」も掲載されているので、あわせて参考にするとよいでしょう。
【財務】にある「株主持分比率(%)」は、財務体質を見る基本的な指標のひとつです。株主持分とは自己資本とも呼ばれますが、基本的にこの値が高いほど財務体質が健全であると考えられますが、業種などによって水準が異なるため、同じ業界の他社、ライバル同士で比べてみてはいかがでしょうか。
四季報は独自の情報が満載
株式に関する多くの情報が載っている会社四季報ですが、やはり大きな特徴は、100人を超える会社四季報記者による独自の業績予想・配当予想です。企業の業績予想が会社四季報に比べて控えめな場合は今後、対象企業の業績の上方修正が期待できるかもしれません。
この独自の予想を参考に、自分が投資してみたいと思える銘柄を探してみてはいかがでしょうか。(提供: お金のキャンパス )
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