チャンクダウンで「しないこと」が見えてくる

さらに具体的な方策として、「チャンクダウン(細分化)」という手法もお勧めです。

「しないこと」を決められない人は、タスクを大きな塊かたまりとして漠然と捉える傾向があります。その結果、目の前の作業に片っ端から手をつける、という仕事の仕方になるのです。

その癖を改めるには、構成要素をできるだけ細分化して書き出しましょう。そのうえでタスクの重要性を判別していきますが、ここでは2つの指標を用います。

1つは、「影響度」。「このタスクをしないと、どれくらいのダメージがあるか」です。

もう1つは「所要時間が見えやすいか否か」。

資料作成は自分の作業スピードから終了時間を推測できますが、企画や構成は相手が関わるので、作業終了時間の目途が立ちません。「影響度が高く、時間が見えにくい」ものほど重要度が高いので、ここから順番に手をつけるのがベストなのです。

古川武士(ふるかわ たけし)習慣化コンサルタント
関西大学卒業後、日立製作所などを経て2006年に独立。数多くのビジネスパーソン育成・コンサルティングの経験を経て、日本で唯一の「習慣化」をテーマにしたコンサルティング会社を設立。独自の理論をもとに、個人・企業に向けて習慣化講座や行動定着支援を行なう。『力の抜きどころ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか著書多数。

(取材・構成:林加愛)(『 The 21 online 』2016年03月06日 公開)

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