HSBC
(写真=Thinkstock/Getty Images)

英国の4大銀行の一角を占めるHSBC(Hongkong and Shanghai Banking Corporation)。1865年に、当時は英国の植民地だった香港で設立されたもので、歴史と伝統のある銀行だ。HSBCは香港の発券銀行を兼ねてきており、まさしく由緒正しい金融機関だ。

HSBCは実は、日本との縁も深い。同銀行の設立直後だった1866年に横浜支店が開設し、最も早く日本に進出してきた外資系金融機関の一つでもある。そのHSBCの本店で口座を開設すれば、投資や資産運用で有利になるさまざまなメリットを得られるとみる向きもある。実際に、口座を開設して、メリットを享受する人もいるほどだ。

そこで今回は、HSBC香港での口座解説の方法や、そのメリットを紹介する。そのために、まずはHSBC本店で口座を開設するメリットを確認し、同本店で口座を開設するための方法を解説する。

HSBCで口座を開設するメリットとは?

まずHSBC本店で口座を開設するメリットを簡単にまとめておこう。一つが日本の金融機関だけを使っていては、選択肢にならない金融商品へ投資できる点が一つの魅力だと言われている。米ドル、香港ドル、シンガポールドル、豪ドル、加ドル、ユーロ、ポンド、スイスフラン、タイバーツといった外貨預金のラインアップが揃っている。

さらに、国内では投資にできない投資信託など、金融商品を購入することもできる。具体的には、HSBCグループ企業のHSBC Global Asset Manageを始め、13社が運用する約300のファンド、香港ドル建社債・政府債、HSBCのCD(譲渡性預金)、米国債、米ドル建債券などが購入可能。株式については、香港株と米国株を取り引きでき、取り引き手数料も日本のネット系証券と変わらない低い水準だという。

さらに、外国為替レートも日本の銀行と比べ有利だという。香港は世界的な金融センターの1つであり、そこでトップバンクのHSBCは香港ドルだけでなく米ドル、ユーロなどでも相対的に顧客優位のレートを提示しており、メリットの一つに数えられるだろう。

日本人が国内に居住していれば、日本のカントリーリスクとは無縁にはならないが、資産をそのリスクから遠ざける効果も得られると言える。HSBCは香港所在の外国銀行であるため、日本のカントリーリスクに対して、距離をとることができるのだ。仮に(可能性は限りなく低いが)日本で金融危機や預金封鎖が起きても、HSBCが直接影響を受けないといった点もメリットの一つだと言える。

口座は3種類から選べる

ただ、実際にHSBC香港で口座を開設することになると、いくつかの選択肢がある。その一つが口座の種類だ。同銀行では3種類の口座を開設でき、その中から一つを選択して開設することになる。

3つの口座をそれぞれ紹介しよう。HSBC香港の口座はそれぞれ預金平均残高(TRB)に応じて決まる仕組みとなっており、最上位がプレミア口座(HSBC Premire)だ。求められるTRBは100万香港ドルとなっている。その下がアドバンス口座(HSBC Advance)となり、TRBは20万香港ドルだ。最後に、パーソナル口座があり、こちらは1万香港ドルから開設が可能だ。いずれも規定のTRBを下回れば口座維持手数料を徴収される。各クラスの基本機能は同じだが付帯サービスは異なる。

口座の種類に応じた具体的な違いももちろんある。プレミア口座には担当者が付き、専用フロアで接客してもらえるという。専用ラウンジの利用も可能で、無審査でクレジットカードの会員になれる。アドバンス口座も担当者がつくものの、専用窓口(専用フロアーではない)での応対となる。クレジットカードの特典は5年間の年会費無料だ。パーソナルはインターネットバンキングによる利用を想定としたクラスだとされている。

また、3種類の口座に共通している仕組みもある。いずれの口座種別も総合口座(Integrated Account)の下に普通預金口座(Savings Account)、定期預金口座(Time Deposit Account)、投資口座(Investment Account)などの一般口座を置くことにより、多様な金融資産で運用することが可能となる。

口座開設では「英語力」も大切

口座開設の手続きも見ておこう。口座の開設にあたっては、香港現地へ出向かなければならない。また、日本の居住者が口座を開くためには、日本国内の銀行が発行する照会状(Bank Reference)2通を提出しなければならない場合もあると言われている。

実際、バンクレファレンスが、HSBCでの口座開設のハードルの一つになる。そのワケはというと、日本の銀行では照会状の発効が一般的ではなかったことから、中には照会状の発行に対応してくれない銀行もあるといわれているからだ。他方で、最近では、グローバル標準に合わせるために、照会状の発行に対応する銀行も出てきており、口座を持っている銀行にバンクレファレンスを発行してもらえるか確認するのが一つの手だ。

ほかにも、課題はある。HSBC本店で口座を開設する際には英語でのコミュニケーションが求められる。担当者の説明を理解し、質問に的確な回答ができなければ口座開設は認められない。英語でのコミュニケーションに問題なければ、パスポートと英文の残高証明書(発行日から3カ月以内)を提示し、HSBCが口座の開設を認めれば手続きは終了だ。

口座は香港での証券売買の決済でも活躍か?

口座を無事に開設できれば、いよいよ、取り引きへの具体的な準備が始まる。同銀行からは、キャッシュカード、PIN(暗証番号)、小切手帳が発行される。テレフォンバンキング用PINやインターネットバンキング用のセキュリティデバイスを受け取るケースもあり、実際の取り引きをするための道具が揃うことになる。

もちろんインターネットバンキングは便利なサービスの一つ。HSBCの同サービスを利用して香港内外に送金できるものの、事前に送金限度額を設定しなければならない。1日5万香港ドルを超える送金の場合は送金先登録が必要になる(1登録先への送金限度額は1日100万香港ドルだ)。

加えて、HSBCの口座は、株式や債券などで運用するための投資口座を開設した場合は、普通・当座預金口座を資金決済に利用できる。例えば、香港の証券会社に口座を開き、HSBCの預金口座で資金決済を行うことも可能だ。BOOM証券、KGI証券は日本から郵送で口座開設でき手数料も安く、インターネットバンキングの請求書払い(Bill Payment)サービスを組み合わせて利用するのも使い方の一つだろう。

ただ、注意しなければならないことももちろんある。HSBC香港は現地居住者のための銀行であり、非居住者向けのオフショアバンクとして設立されたものではない。口座開設や税務申告手続きをしっかり行い、HSBC口座の特徴を理解した上で、利用することが重要だろう。(ZUU online 編集部)

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