中国,出会い系,結婚
(写真=PIXTA)

中国では結婚のハードルは高くなる一方だ。都市化の進展は人々を自由にした。人生は男女が協力して立ち向かい切り開く、厳しいものではなくなっている。

今は独身でも十分生活できる。苦労などわざわざ買ってまでする必要はない。人生はエンジョイしよう。そして世界中の大都市で、非婚・晩婚化が進行している。さらに中国の場合、女性が強いという要素が加わる。

中国人女性の持つアドバンテージ

(1)数的な有利、(2)教育的な優位の2つについて、中国女性のアドバンテージを確認してみよう。

(1)について。出生男女比は、女100:男116〜118くらいになっている。全人口の2014年データでは、女100:男105.06で男が3376万人多い。

今の出生男女比が続くとこの差はさらに拡大する。出生比のバランスが崩れたのは、1人っ子政策期間中、1人目女の子だった家庭が、より強く2人目を欲したからだ。1人っ子政策は昨年2人っ子政策に変更され、実際2人目を妊娠したという話はよく耳にする。

しかしこの傾向が続くなら、出生男女比は変わらない。

(2)について。高校(高等教育・大学、大学院、高専を指す)の卒業・就職者の数は女性の方が多い。沿海部・山東省の資料によると、2015年の高校卒就職者は、男22万5200人、女24万9300人となって、10%以上差がついている。

伝統的な出会い

伝統的な出会いの形では、信頼できる人からの紹介というのが本流のようだ。筆者周辺の40歳代の中国人夫婦10組に、知り合ったきっかけを聞くと、
知人の紹介 4組
幼なじみ 1組
同級生 1組
社内恋愛 1組
取引先など仕事関係から 2組
という結果だった。

この人たちの時代にも、小さな結婚相談所はあった。またおせっかいなオジサン、オバサンたちも存在していた。しかし地元のごく狭い範囲でしか機能なかった。

これは結婚という結果を伴った出会いに限定しているが、そこまで至らないケースでも中国女性のリアリストぶりはやはり際立っている。

某成金家の女性は、あまり金のない男と交際していたが、相手について、父親が結婚にふさわしい相手を世話してくれるまでの「つなぎ」「ペット」であると公言していた。