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【Sponsored】(写真=PIXTA)

「世界一安全な都市」はいったいどの都市かご存じだろうか? 英エコノミスト紙の調査部門ザ・ エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の報告書によると、実は「東京」だ。ちなみに日本からは、第2位のシンガポールに次いで第3位に大阪がランクインしている。

このEIUの報告書は犯罪の多寡だけではなく、インターネット上の安全性、道路整備や自然災害発生時の対策などのインフラ面での安全性、衛生面、健康面での安全性などの40以上の条件から評価している。

東京が第1位に選ばれた理由として、サイバーセキュリティの評価において最も高い評価を獲得しているほか、医療・健康環境の安全性やインフラの安全性、個人の安全性についてもすべてベスト10位以内に入っている。

第1位を獲得した東京は、犯罪が少ないという安全性の他、医療や健康面、インフラ面、サイバーセキュリティの面まで含めて総合的に安全性に優れているという評価なのだ。

■世界一安全なのに、自然災害リスクが高い都市?

世界一「安全」な都市は東京だとはいえ、それはあくまで人為的な面での安全の話である。先ほどの報告書では計測することができないリスクも存在する。

それは自然災害のリスクだ。地震、津波、火山の噴火、台風、大雪、土砂崩れ……こうした自然災害も、生活していく上で見逃せないリスクといえるが、この「自然災害リスク」が世界一の都市がどこかお分かりになるだろうか。

スイスの再保険会社Swiss Reが調べたところでは、実は東京なのだ(大阪が第4位)。

この調査は、世界の616都市を対象に、自然災害に被災するリスクのある人の数を算出したもの。狭いところに人口が密集していることが大きく関わっているのだろう。

日本は国土面積が世界の0.28%しかない小さな国だが、全世界で起こるマグニチュード6以上の地震の20.5%が日本で発生しているという。全世界の活火山の7%が日本に存在するというデータもある。

このような地理上の理由から、世界一「安全」とされながら自然災害のリスクがもっとも高い都市として東京が第1位にランクインされてしまっているのである。

■NZ地震では被害額の8割が保険でまかなわれたが……

世界的に見ても自然災害に対するリスクが高い日本。日本に住むうえで普段の備えがとても重要になってくる。非常食や非常用の水等の災害時の備えも重要であるが、その後の生活の事を考えると、保険に関してもしっかりと対策をしておきたい。

しかし、日本では地震保険の普及率が世界的に見ても低い水準にある。2011年2月、ニュージーランドで大規模な地震が発生した。その際の被害総額のうち、推定約80%が保険でまかなわれた。

一方、2011年3月に発生した東日本大震災に関しては被害総額のわずか17%しか保険でまかなわれていない。

実際の保険の内容は国によって多少差があるが、世界的に見て地震が多く発生する日本だからこそ、ぜひ地震対策として地震保険にも興味を持っていただきたい。そもそも日本の火災保険や地震保険でカバーできる内容をご存じだろうか。

■火災保険・地震保険の守備範囲とは

日本の保険の場合、火災保険は火災だけでなく、落雷、爆発、ひょう、雪による損害が保険の対象となる。もっと保険の対象を広くしたい場合は住宅総合保険に加入すると、台風、暴風雨、豪雨などによる洪水、高潮、土砂崩れなどの水災なども補償の対象となる。

注意が必要なのが、火災保険に入っただけでは地震発生の際の被害が補償の対象外になっていることである。地震の補償に関しては、火災保険のオプションの一種である地震保険を火災保険とセットで契約しなければならない。

地震保険の補償対象は、地震以外に火山噴火による損害、津波による火災や損壊、埋没、流失による損害などが含まれる。

先述したとおり地震が世界的に見ても多い日本。東日本大震災の記憶もまだ新しい中、今年に入ってからも西日本でも熊本地震などが起きており、日本に住む誰にとっても、他人ごとではない。

これを機会に非常用品や避難所の位置の確認から、保険の見直しまで災害時の備えをしっかりとしていただきたい。まだ保険に加入されていない方はもちろん、「補償内容が不十分かも」と感じた方は、一度保険を見直しておくとよいだろう。