内需関連銘柄,諸費増税
(写真=Thinkstock/Getty Images)

消費税の再引き上げが2019年10月まで2年半先延ばしされることになった。国内株式市場は増税延期を既に織り込んでいた面があるが、セクターレベルでは過去の消費増税延期の際には、小売株指数がTOPIX(東証株価指数)を大きくアウトパフォームする動きを見せるなど、「内需株」が強含む傾向があり、投資家の物色が継続して向かう展開が見込まれる。

消費関連やインフラ関連では既に年初来高値を更新している銘柄が数多くあるが、増税延期による消費低迷リスクの後退や、参院選のアピール材料となる経済政策の進展期待などで、内需株はここから一段高となる可能性がある。岡部 <5959> とカワチ薬品 <2664> 、インプレスホールディングス <9479> を特選した。

岡部~建設投資復調に先手、下値固めは万全

消費増税実施時期の延期が景気腰折れリスクの後退とともに、建設関連投資の復調につながっていくのは見やすい道理だ。2014年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられた後、建築着工床面積は減少傾向に転じたが、そうした懸念が遠のいたことで、岡部にも曙光(しょこう)が差し込もうとしている。

今12月期第1四半期(1?3月期)の売上高の74.6%を占めたのが構造機材製品、建材商品、仮設・型枠製品、土木製品といった建設関連製品事業。同社の場合、国土交通省が毎月発表する「鉄骨鉄筋コンクリート造」「鉄筋コンクリート造」「鉄骨造」の合計床面積の推移と、収益や株価には連動性がある。今年1?4月の合計床面積は依然、低迷状態にあるものの、夏場以降、巻き返しに転じる可能性が出ており、それを先取りする好機。

2日現在、予想PER9.5倍、PBR(株価純資産倍率)0.84倍、予想配当利回り3.02%で、株価の下値固めも万全だ。

カワチ薬品~ドラッグストアの割安株、今期は積極出店を計画

ドラッグストアの業績好調が目立つ中、北関東や東北を中心にドラッグストアを展開するカワチ薬品は、今3月期の連結営業利益を55億円(前期比18.1%増)と予想。前期営業利益が従来計画から2億円超上積みしたのに続き、今期も業績拡大を見通している。

今期は16店舗の新規出店に加え、5店舗で調剤薬局を併設予定。前期に施した店舗網再編の寄与に加え、新店効果も見込まれる。

同社は4月27日に今期業績予想の発表とともに、60万株(発行済み株式数の2.59%)、10億円を上限とした自社株買いを発表。株価は一時ストップ高となったが、その後に上昇の半値押し水準まで戻しており、押し目買いには絶好の水準。今期PERは14.3倍とセクター内比較で圧倒的な割安水準にある。

インプレス~電子書籍の拡大続く、「POD」も本格化へ

インプレスは5月に13週移動平均線と26週線のゴールデンクロスが示現。電子書籍やスマートフォン向けコミックの市場規模拡大を背景に、一段の収益回復を先取りしたい。

前3月期は3年ぶりに営業損益が黒字化した。けん引役は、電子出版、デジタル広告を中心としたデジタルメディア事業。コスト削減による収益改善も進み、今期の営業利益も上限2億円(前期実績は1.4億円)を計画する。アマゾンジャパンと手を組むPOD(プリント・オンデマンド)書籍の取次事業も本格化しそうだ。

株価は一時の乱高下が一巡し、着実に下値を切り上げる動きに変わっている。まずは5月11日の高値176円の奪回が視野に入る。地合い次第で200円台をうかがうだろう。(6月3日株式新聞掲載記事)

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