今年はオリンピックイヤー。夏にブラジル、リオ・デ・ジャネイロで行われれば、4年後の2020年「東京オリンピック・パラリンピック」まで、あっという間だ。五輪の効果といえば競技施設の整備などもあるが、ビジネスチャンスが拡大することも見逃せない。世界中から選手や関係者、観光客が押し寄せる。さまざまな投資が行われる東京で、このチャンスをつかむには、「英語」が話せることは最低限のスキルだろう。
「自分の業界や会社には五輪も海外も関係ない」という考え方は通用しない。自分たちが行かなくても、向こうからやってくるのだから。
そして2020年東京五輪が終わっても、その傾向は変わらないはずだ。人口が減り続ける日本には今後、労働力として海外から今以上に大勢の外国人が訪れるかもしれない。また現時点で海外に進出していない企業でも、マーケットを求めて視線を海外に向ける可能性は十分にある。
つまりこれからのビジネスパーソンは英語ができて当然なのだ。ましてはビジネスで活躍して成果を出したいなら、英語力を最低限のビジネスマナーとして定義して、身に付けることが必須だ。
英語メディアを活用し英語で「情報のシャワー」を浴びる
多忙なビジネスパーソンは時間が取れないもの。そんな中でどうやって英語を身に付ければいいのだろうか。
まずは国際的なビジネス情報の取得に役立つ英語メディアの記事をとにかく「音読」することをおすすめする。
おさえておきたいのは、世界最大の経済紙『The Wall Street Journal』だろう。世界経済事情の基礎を固めておくためにも、ビジネスパーソンなら必ず読みたい一紙だ。英語版をひと通り流し読みし、日本語版で確認する。この繰り返しでかなり単語力も上達するはずだ。
次に速報性重視の「ロイター通信」のWebサイト。通信社なのでニュースについての分析より、事実の速報性が優先されるメディアだ。スピード重視で事実を把握する場合に便利。日本語版で確認するというよりも、英語の速読練習に活用する方が効率的かもしれない。
最後に世界の富裕層雑誌 『フォーブス』。企業経営者向けに、クオリティーが高く多様な情報記事を特集している。記事の内容がビジネスシーンの雑談でも使えるものなので、できる限りの時間をかけしっかり読み込みながら単語も覚えたい。
すき間時間は「英語アプリ」を活用
“すき間時間”は成長のためのゴールデンタイムだ。だが厚いビジネス書を読むには時間が足らない。5〜10分程度の時間なら、単語記憶とリスニングに利用してみてはどうだろうか。
スマホの英語アプリなら、10個ほどの英単語記憶・1記事の英語ニュースリスニングくらいであれば、操作も簡単に素早くおこなうことができる。財布にも嬉しい無料アプリを紹介しよう。
英会話を体験したいなら「シチュエーション英会話練習」。文法や単語は多少理解できるが会話はまったく歯が立たない、という人におすすめだ。ゲーム感覚のコンテンツなので、飽きずに続けることができる。
リスニング力向上なら「NHK WORLD RADIO JAPAN」。発音が聞き取りやすく、リスニングに自信がない初心者におすすめだ。日本のニュースを英語で聴けるので、内容もイメージしやすいのが特長だ。
英単語マスターなら「mikan」。たくさんの単語を、とにかく早く覚えるのに最適なアプリだ。操作が簡単でわかりやすく、隙間時間に素早く勉強を進めることができる優れもの。
これら英語アプリと英語メディア学習を併用して、すき間時間を効率的に楽しく活用するといいだろう。
時間的、費用的にも効率の良い「オンライン英会話」
「本物のネイティブと会話しながら練習したい……」と考える人は多いはず。時間や場所の関係でスクールに通うことはできないという人には「オンライン英会話」がおすすめだ。
オンライン英会話はいくつかの運営会社がある。中でも最も高い人気を誇るのが「DMM英会話」。毎日25分のレッスンを月額4950円で受けられるプランは、他にない圧倒的なコストパフォーマンスだ。
同じくコストパフォーマンスの良さで選ぶなら「産経オンライン英会話」。同じ条件で月額5980円は少し割高だが、初級者から上級者まで豊富なコースが用意されているのはうれしい。
高品質なビジネス英会話を学びたいなら、やや割高だが「オンライン英会話Bizmates」もおすすめだ。
安定感を求めるなら英語力向上の王者「英会話スクール」
コミュニケーションは言葉だけでおこなうものではない。視線、表情、ジェスチャーを使い、その場の空気を直接肌で感じながら、深めるものだ。
その点、講師やクラスメートと顔を合わせてレッスンする英会話スクールは、英語でコミュニケーションをとれるようになるためにはうってつけだろう。ネイティブとの交渉術を確実にレベルアップさせるためには、スクールに通うことをおすすめする。
「ECC外語学院」は設立50年の老舗スクール。バランス良い英語力を育てるカリキュラムを打ち出している。生徒の年齢層も幅広いので、さまざまな視点で英会話の本質を探ることができるだろう。
「COCO塾」は対話力やグローバルマインドを強化のコンセプトに据えている。英語のコミュニケーション能力にこだわるならマインドから学ぶべきかもしれない。
「Berlitz」はビジネス英語のカリキュラムを得意とする英会話スクールだ。他校よりややレベルが高く、授業もスピードとボリューム感がある。
時間のないビジネスパーソンは通勤時間や休憩時間等を有効活用していかなければ英語力向上の時間を作ることができないだろう。一つひとつは小さいが、毎日積み重ねると大きな差となる。英語メディアやアプリの効果を侮らずに始めてみてほしい。
ある程度、負担になっても確実に向上させたい場合は、オンライン英会話や英会話スクールも勧める。英会話業界には今や多数の会社が存在するため、どの会社にするか迷うかもしれない。多くの会社が「無料体験レッスン」を実施しているので、まずは一度体験に行ってみると良いだろう。