ROI
(写真=PIXTA)

不動産投資の指標として代表的なものに「利回り」があります。利回りは不動産の「物件価格」に対する年間の家賃収入の割合です。ですので、利回りでは自分が投下した資金に対してどれぐらいのキャッシュが入ってくるのか、あるいは、どれくらいの期間で資金回収できるのかなどを知ることはできません。それらは、「ROI」と呼ばれる指標を用いて分析します。

ROIとは「return on investment」の略で、「投資対効果」「投資収益率」などと訳され、投資した資本に対して得られた利益を指しています。今回は、不動産投資の重要指標であるROIの計算と考え方について解説してみます。

不動産投資のROI

不動産投資におけるROIは、年間のキャッシュフローを最初に支払った不動産取得のための自己資金で割って求められる数値です。そうすると最初に投下した資金を、1年間でどれくらい回収できたかが示されます。例えば、年間のキャッシュフローが80万円で自己資金が1000万円だとしたら、ROIは8%となります。ROIは利益の指数を表しているため、オーナーはROIを向上させる努力をしなくてはなりません。そのためには、年間のキャッシュフローを大きくする必要があります。

ここで言うキャッシュフローとは、家賃収入からローンの返済や税金などを差し引いて、手元に残るお金のことを指しています。利回りは家賃収入のみを基に計算しますが、ROIは出て行くお金にも注目する必要があるのです。