ボーナス, 使い方, マネープラン
(写真=PIXTA)

嬉しいボーナスシーズンが到来!……しかし、景気が良く、企業業績が好調だった時代とはちがい、マイナス金利で変化の早いこの時代にどのようにして賢くお金と付き合えば良いのでしょうか。今期のボーナスをきっかけに、実践できるマネープランを考えてみましょう。

目減りするお金は「お金自身に働いてもらう」しかない

日本経済新聞社「2016年読者モニターアンケート」によると、ボーナスの使い道で最も多いのは「貯蓄」(44%)、次いで「生活費の補填」(19%)、「旅行・レジャー」(12%)、「投資」(11%)という結果に。預金をしてもお金は増えないことが分かっていても、投資に回すのは貯蓄の4分の1。とはいえ、今後減ることのない社会保険料や少子化を背景に「このままでよい」と考える人は少ないと思います。

どうしたら限りある手元のお金を増やせるのか。その問いに対しては「投資」と答えるしかありません。

まず投資の大原則ですが、「元本保障」という言葉は存在しません。そういうと「やっぱり投資はこわい」という人が大半でしょう。

ここでわかりやすい例をあげてみましょう。

現在の銀行の一般的な定期預金の利率が5年物で0.01%。対して政府の掲げる物価上昇率は、2012年から2%を目標に設定されています。政策の実際状況はともかく、この数字を比較するだけでも、銀行にお金を置いておくだけではかえってお金の「価値」が目減りすることがお分かりでしょう。

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「2:3:5」の法則でボーナスを分配

では具体的にボーナスの使い道を考えましょう。筆者が推奨している「2:3:5」の法則を紹介します。

例えば、ローンなどの支払いを除いた使えるお金が30万円あるとしましょう。20%の6万円を自身への自由なお金として受け取りましょう。その20%で英気を養い、次のボーナスまでまた頑張れるのなら必要な消費でしょう。

30%の9万円は自分自身への投資へ使ってください。いわゆる「自己投資」です。読みたかった本を買う、セミナーに参加する、習いごとを始めるなど、何でも良いので未来への自身へ投資しましょう。

残りの50%の15万円は、金融商品の購入を検討されることをおすすめします。国内外株式、債券、投資信託、REIT(不動産投資信託)、ETF(上場投資信託)、何でも結構ですが、初心者にお勧めするのはETFやREITです。いずれも個別銘柄の株式と同様に売買をすることができるので、寝かせて待つ投資信託よりは、日常から指数の動きなどに敏感になります。投資の勉強にもなりますよ。

投資に回すお金も「2:3:5」の法則で分散購入

投資に回すお金のうち2割分を購入し、次に時期をずらし3割購入し、最後にここでと思うタイミングで5割購入する、これが「2:3:5」の法則です。どの金融商品にも言えることですが「一気に買う」は禁物。よほどのプロでもない限り、先を「読む」というのは不可能です。「2:3:5」の法則で分散購入しましょう。

ボーナスをきっかけに人生計画を

投資のタイミングには、いくつかきっかけが必要だと思います。

一つ目は「投資する理由」。冒頭にお話ししたように、いまは「置いていても目減りしてしまう可能性が高い」ということです。投資にリスクはつきものですが、何もしないで銀行に預けてもリスクが付きまとうご時世ならば、あとは行動するのみでしょう。

つぎに「資金」。積立投信のようにコツコツと増やしていくタイプも大切ですが、自身のコントロール下で動かす投資はやはり10万円単位での資金が必要。ボーナスはそれが最も実現しやすいタイミングのひとつではないでしょうか。

臨時収入のときこそ、一気に使ってしまうのではなく、かといって計画なく据え置きするでもなく、積極的に人生設計をスタートさせましょう。

佐々木 愛子
ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員二種、相続診断士。国内外の保険会社で8年以上営業を経験。リーマンショック後の超低金利時代に、リテール営業を中心に500世帯以上と契約を結ぶ。FPとして独立し、販売から相談業務へ移行。10代のうちから金融、経済について学ぶことの大切さを訴え活動中。 FP Cafe 登録FP。

(提供: DAILY ANDS

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