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(写真=PIXTA)

「リタイア後も豊かに暮らしたい。しかし、年金の受給年齢は先送りされ、その額も削られそうだ」。そうした不安から資産運用を考える若い世代の人たちが増えています。

インターネットの普及とネット証券の登場は、誰もが気軽に資産運用を始められる環境を生み出しました。しかし、どのように資産運用すれば良いのかが分からず、困っている人も少なくありません。

そこで今回は、投資初心者から資産運用の専門家IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に寄せられた代表的な質問の例をいくつかご紹介してみます。

1. 投資信託は本当に儲かるのか?

投資信託が身近なものになったのは、毎月分配型のグローバルソブリンオープン(グロソブ)という投信が大ヒットしたことでしょう。ちょうど金融自由化により、銀行が窓口で投資信託を販売できるようになったことも、投資信託の市場が急拡大する後押しとなりました。

「毎月分配金が入る」ことを前面に押し出したグロソブは、株価の変動に一喜一憂する株式投資とは異なるイメージをもたらしました。投資信託は実際には運用成績で基準価格が変わるというリスク性商品であるにもかかわらず、定期的に利息が付く銀行預金や債券のような印象を与えたことで、投資信託を購入する人は飛躍的に増えました。しかし、毎月分配型の投資信託は分配金が出る度に税金がかかっていますし、一時期のブームにのって新興国に投資し、運用成績の低迷で大きな損を抱えたまま身動きが取れなくなっている人も少なくありません。

今、多くのIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の方が投資信託に関するセミナーを開催し、その仕組みから選び方まで解説して人気を博しています。募集をかけると申し込みが殺到して会場がすぐに埋まってしまうそうです。塩漬けになった投資信託を抱えている方は、一度IFAの方に相談してみることをお勧めします。

2. NISAの使い方が知りたい

2014年にスタートしたNISA。簡単に説明すると、NISA口座で購入した非課税枠内の株式や投資信託は、利益が出た場合にかかる税金が非課税になる優遇措置制度のことです。2014年から2023年までの10年間、非課税枠が増えて最大5年間有効となります。なお、非課税枠は2016年より100万円から120万円に拡大されました。小口なので投資を開始しやすく、継続することでメリットが大きくなるので、投資初心者が投資を始めるにはいい制度なのです。

しかしせっかくの優遇制度もまだまだ市場に浸透していない状況のようです。その理由の一つは、投資額が小口なこともあり、対面型の大手証券会社がその活用にあまり積極的でないからだと指摘するIFAの方がいます。非課税というNISAのメリットを最大限に活かした投資を行うには、どのような金融商品を選択するべきなのか。投資初心者にアドバイスができるように、NISAの活用方法を研究しているIFAもいます。