欧州VisaがSatoshiPayと提携し、ビットコイン・マイクロペイメント(少額決済)の概念実証(PoC)に着手したことが、複数のメディアの報道から明らかになった。

この実験は「IOT M2M payments」と呼ばれるモノのインターネットとM2M(機械同士の通信)を決済と組み合わせた、新しい決済法を探索するプロジェクトの一環である。

SatoshiPayのマイクロ決済システムとVisaのカード決済構造を融合させ、ユーザーが所有するVisa口座とSatoshi Wallet間で、自動少額決済を確立することが目的だ。

カードを利用した安全性の高いビットコイン購入手段を探索

Visaは今年5月に「IOT M2M決済」への取り組みをWebサイトで発表。FinTech開発チーム、欧州Visa Collabが、ビットコイン・マイクロ決済の手段を研究中であると、次世代決済に意欲的な姿勢を示していた。

当時は「スマート電球」という、ビットコインを光熱費の支払いに利用する手段などを探索していたが、今回の実験では現在ベータ版が提供されているSatoshiPayの「マイクロ決済」を採用し、ビットコインの少額取引に焦点を当てている。

決済にはSatoshiコイン(1億Satoshiコインが1ビットコイン相当)を利用することになる。これによって、例えば1セント(約1円)以下の取引もできるというわけだ。

またVisaカードを通して、ビットコイン・ウォレットのチャージも可能になるという。

SatoshiPayの設立者、マイハルト・ベン氏は、PoCの最終目標が「クレジットカードやデビットカードを利用した、安全なビットコイン購入手段の確立」であると説明。

国際大手とスタートアップによる提携で、また一つ、新たな革命が生まれようとしている。