四季報の見方,株式投資
(写真=PIXTA)

株を始めたばかりの人にとっても会社四季報を知っているひとは多いことだろう。見た目が分厚いため、初心者だと敬遠しがちになってしまうのではないだろうか。

しかし、会社四季報には株式市場に上場している銘柄の情報を余すところなくとらえたうえで、それがコンパクトにまとめられているためお宝銘柄を発掘できる場合が多い。

そこで、ここでは四季報を読み解くために、①企業のもうけ、②企業の健全性、③株価を動かす主体、④株価の見通し、⑤その他留意点の5つの具体的ポイントに絞ってお伝えしていこう。

(1)企業のもうけを把握するために

まずは株価が業績に対して割安かどうかをはかるためにPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)の2種類を確認する。

◯PER…1株あたり利益に対する株価の大きさ(業種間での比較が必要だが、一般的に10倍以下が割安とされる)
◯PBR…1株あたり資産に対する株価の大きさ(業種間での比較が必要だが一般に1倍以下が割安だとされる)

上記2つの指標は、株価が現在割高かどうかを一発で白日のもとにさらすものだ。ただ四季報記載の上記数値は過去のものであるため、現在の数値も必ず確認しよう。

次に、業績の伸びを確認するために利益の推移を確認する。

「業績」の項目には、売上高、営業利益、1株利益などの企業の成績表が過去5年分が記載されている。特に重要なのは営業利益と1株利益の推移だ。例え、今赤字であっても、今後黒字化が見込まれるのであれば株価は大幅上昇を演じる可能性がある。