Uber,幹部退任
(写真=Prathan Chorruangsak/Shutterstock.com)

携帯端末向けのタクシー配車アプリ「ウーバー(Uber)」を手掛ける米ウーバー・テクノロジーズが新たな資金調達に向けて交渉しています。同社の企業価値は100億ドルを超えると評価される可能性があり、未公開企業の中ではルームシェアサービスのエアビーアンドビー(Airbnb)及びオンラインストレージのドロップボックス(Dropbox)と並び、破格の評価を受ける可能性があります。

ウーバー・テクノロジーズのビジネスモデルはユーザーがスマホ上で手配依頼すると、登録しているドライバーとユーザーを結び付け、決済もアプリ上で行うことができるサービスです。代わりに、料金の20%を手数料としてウーバー・テクノロジーズが徴収します。また、料金は需要に応じて変化させているビジネスモデルです。

P2Pのマッチングサービスでは、特定市場に特化したサービスが表れています。最近の注目は、空き部屋を貸したい人と旅行したい人を結びつけるマッチングサービスです。例えば、米Homeawayは2005年に創業し、2011年にNASDAQ市場に上場しました。Homeawayは190カ国で約952,000件の宿泊部屋のリストを保有しており、最大10%の手数料を宿泊料金に上乗せするビジネスモデルを採用しています。また、この分野で有名なエアビーアンドビーは未上場ながら評価額は10億ドル(約1010億円)といわれています。エアビーアンドビーは宿泊料金の3%及び宿泊客から6~12%の手数料を上乗せするという、部屋の提供者と宿泊者の双方から手数料を取るビジネスモデルとなっています。

日本でのP2Pマッチングサービスで注目できるのは、「価格.com」等を運営しているカカクコムではないでしょうか?1997年にサービス開始、2003年に東証マザーズ(現在は東証1部)に上場したカカクコムは、従来はWeb上で価格情報とユーザーからの評価を一覧表示させる方向でビジネスを展開していました。食べログが2013年3月から提供し始めた「空席情報表示」は、店側で空席があるレストランリアルタイムで表示できるシステムです。これにより、空席があるレストランを見つけたいという客側のニーズと、空席を表示することで客を呼びたいというレストランのニーズをマッチングする方向に進化しています。同様の機能はライバルであるぐるなびも提供しています。

米国、日本以外にも海外送金のマッチングにより送金手数料を減らすビジネスモデルである英国の「Transferwise」等、面白いサービスが各国にあります。AirbnbやUberが日本で存在感を増しているように、今後海外発のサービスがもっと日本に導入されると思われます。