choice
(写真=PIXTA)

世の中には、毎月安定したキャッシュフローを稼ぎ出してくれる不動産がある一方で、空室が埋まらず赤字を出し続ける不動産もあります。物件選びに失敗すれば、天国と地獄ほどの差が生じてしまうのが不動産投資です。

「ベテランでも失敗するのに、素人が手を出して大丈夫だろうか…」そう心配される方も多いでしょう。もちろん投資である以上、リスクは存在します。しかし、ポイントを押さえてしっかり準備すれば、リスクの最小化は可能です。

今回は、初めて不動産投資を行う場合の物件選びのポイントを考えていきましょう。

物件選びの3つのポイント

物件選びで重要なのは「立地」「建物」「賃貸管理」の3点といわれています。この3つのポイントを順に見ていきましょう。

1. 立地選びのポイント
アパート入居者の多くは単身者です。年齢的にも若い人が多く、まずは若者が多い立地であることが大原則でしょう。かつ、地域の若者人口が減っておらず、横ばいもしくは増加傾向にあることが鉄則です。地域の人口動態はインターネットや役所などでも調べられるので、候補地の人口動態は真っ先に調べておくのが肝心です。

次に、駅・バス停からの距離や、スーパー・コンビニなど生活施設の集積度など、暮らしやすい立地かどうかをチェックします。周囲にアパートが多く入居率も高いようなら、すでに投資家のチェックをクリアした「アパート経営の適地」と判断することもできます。

ただし、若者が多く、生活環境も申し分ないとしても、これだけで決めてはいけません。必ず現地を訪れて、住民の服装やマナー、暮らしぶり、街の雰囲気などを肌で感じながら、自分の判断を大切にしてください。「感じの悪い」街には問題の多い住民が集まり、後々トラブルに悩まされることもあるのです。

2. 建物選びのポイント
中古物件のチェックポイントは、大きく「外観」と「室内」に分けられます。

外観は入居率に大きな影響を及ぼすため、できるだけ傷みが少なくデザインがあまり個性的ではない物件を探します。屋根や壁、共有部分などは、塗装でイメージを一新させられます。費用もあまり掛からないため、「化粧直し」も念頭に入れて検討するといいでしょう。

室内は、特に浴室やトイレ、キッチンなどの水回りをチェックします。床や壁は貼り替えで簡単にリニューアルできますが、水回りの改修には大きな費用が必要です。できるだけ、そのまま貸し出せるような広さと機能(浴室とトイレが別々など)を備えた物件を探すようにします。

3. 管理会社選びのポイント
どんなに立地と建物が魅力的でも、物件管理がいい加減だと空室や家賃の滞納、敷地内に雑草やゴミ、放置自転車が増え、内見者からも敬遠される事態も発生しかねません。

管理会社にはさまざまなタイプがありますが、アパート建設を受注するための付帯サービスとして賃貸管理を行っているような会社では、管理部門の人員が少ないなど、賃貸管理にあまり注力していないケースも散見されます。また、オーナーチェンジ(中古物件)の場合、管理会社の切り替えは面倒な手続きが発生するため、できれば既に良質な管理会社が付いている物件を探すようにします。良質な管理会社かどうかは、実際の管理物件をチェックするのが一番です。除草や清掃が行き届き、建物の美観が保たれ、空室率が低ければ安心です。念のため数棟を見学させてもらい、チェックしましょう。