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(写真=PIXTA)

「投資」は損害を被るリスクと直面しながら、その時々の判断を的確に下していく必要があります。常にリスクや損益といったストレスと直面しつつも冷静に判断を下すには、ふさわしいマインドセットが必要だともいわれます。

では不動産投資家にも、そのようなマインドセットは必要なのでしょうか。ここでは、不動産投資に「向いていない」人の特徴をいくつかピックアップしながら、成功するために求められる適性を考えてみたいと思います。

自分の手を動かしたくない人

不動産投資といえば「不労所得」の代表格でもあります。そのため、何もせずに人に家を貸しているだけで、寝ていても勝手に収入が入ってくるもの、と勘違いしている人もいます。

確かに、物件が常に満室稼働ならば、その通りかもしれません。しかしそのためには、部屋を探し、不動産業者と付き合い、競売物件を購入したいならば裁判所にも出向き、煩雑な事務手続きも必要なのです。仮に物件を購入できても、そのまま人に貸せる状態であることは非常に少なく、リフォームやリノベーションを行うことになるでしょう。

とにかく満室にするまでは多大な努力が必要ですし、満室を維持するためにも創意工夫をしなければいけません。特にリフォームは数百万円の費用が掛かるものもあり、その出費は利回りにも大きく影響してきます。

たくさんの物件を所有している人も、余裕資金でただ買い続けているのではありません。少しでも自分の手でリフォームを行い、利回りを改善することで次々に物件を購入できているのです。資金のないサラリーマン投資家などが複数物件を買いたいと思うなら、格安な築古物件を購入し、自分の手でリフォームするくらいの手間と技術が必要でしょう。

不労所得を「何もしなくてもよい」と勘違いして自分の手を動かすことを考えない人は、失敗の可能性が高いといえます。

目先の細かい出費を惜しむ人

不動産投資を行うには、多大なお金が必要です。その軍資金を捻出するためには、コツコツ無駄遣いを省いていかなくてはいけないと考える人もいます。

しかし、不動産投資で最も重要なものといえば、物件や市場の情報です。情報を得るための支出、不動産業者や投資仲間との交流のための出費などをためらっていては、情報も得られず次第に孤立していってしまいます。不動産投資はリターンも大きいので、細かな出費は投資が軌道に乗ればすぐに取り返せるものです。

多少の情報費や交際費を節約したがるような人は、大きな成功は得られません。得られるものと失うものの大きさをしっかりと理解しましょう。