平成28年1月29日に日銀がマイナス金利政策の導入を決定。
そこで、最近注目を集めてきたのが国債です。このマイナス金利下で、個人向け国債はおトクなのでしょうか。
「国債」の基本を学ぼう
まず、はじめに「個人向け国債」とはどういうものなのか説明しましょう。
「国債」とは、国が資金を調達するために国の債券である国債を買ってくださいと発行するもの です。
「個人向け国債」とは、個人が買いやすいように発行、変動金利10年ものと固定金利5年ものと固定金利3年ものの3種類があります。一万円から購入可能で、最低金利の保証があり、0.05%以上の金利がつきます。国の発行する債券のため、国が破たんしない限りは金利・元本ともに保証されます。
2016年8月1日現在、ゆうちょ銀行の金利では通常貯金が0.001%、定期金利でも3年以上預けても0.01%なので、それと比較するとかなり有利な金利ですね!
固定金利ものはもちろん金利は変わりませんが、変動金利10年ものは、もし金利が上昇した時には金利が上昇します。万が一資金が必要になった場合でも、1年経過していれば直近2回分の利率の約8割が引かれて解約できるので、10年を選んでおいて必要な時に解約するほうが、今の金利情勢の場合良いのではないかと思います。
変動10年個人向け国債は、最低金利0.05%が保証、金利が上昇すれば上昇する可能性もあるので、1年間は使う予定のない資金で、安全においておきたい資産であれば良い金融商品であるといえるでしょう。
なお、固定3年もの、固定5年ものどちらの個人向け国債も、最低金利は0.05%の保証があります。また、発行から1年経過すれば、直近2回分の利率の約8割が引かれて解約できるのは変動10年ものと同じ。3年または5年しか置いておけないとはじめからあらかじめ分かっている場合は、固定金利の3年や5年を選択するほうが、直近2回分の利息が引かれないので、そのほうが良い場合もあります。
よいこと尽くめに見える国債にリスクはあるの?
では、「個人向け国債のリスク」とは、何なのでしょう。
まずは「他の投資商品に比べてつく利息が少なくなるリスク」ことです。確かに、リスクを多くとればそれだけ多いリターンを望むことが出来ますが、元本保証の商品なので、その分安心感を得ているので比較するに値しないです。
さらに最大のリスクは「万が一国が破たんしたら・・・」ということです。戦時下では、国債が紙切れになったこともあり、これからそういう場合も無きにしもあらず。しかし、今の日本で破たんする可能性はそれほど高くなく、一応そういうことがあるという事だけは、頭の片隅にでも入れて置いたらよろしいかと思います。
まあ、国が破たんすれば同然円の価値も下落するので、現金で持っていても価値は下落してしまいますね・・・。
最後に
いかがでしたでしょうか。個人向け国債の特徴や今の金利情勢について説明してまいりました。
「個人向け国債」は、利率に下限金利0.05%と、元本が保証されています。また、安全な金融商品の中では、比較的高い金利です。10年変動の個人向け国債は、マイナス金利下でも最低金利が保証、なおかつ金利が上昇した場合にも対応できることから、安全な資産としては有利な金融商品といえるでしょう。
今後、金利が上昇してきた場合には、「個人向け国債」よりも有利な商品は出てくる可能性はありますが、現状の金利下では当面難しいと想定されますので、しばらくは「個人向け国債」で運用するのも一つの方法ではないでしょうか。ぜひ、参考にしてみてください。
ともモン
証券会社で19年勤務。証券外務員一級、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級。得意分野は証券での資産運用と退職金の運用について。現在は一児の母として育児に奮闘中。
(提供: DAILY ANDS )
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