ETF,上場投資信託
(写真=Thinkstock/Getty Images)

日本ではまだ市場が小さいETFだが、市場規模が日本の約15倍ある米国には、1941本のETFが上場している。その中から、米フォーブス誌が翌年の投資にふさわしい、ベストETFを毎年発表している。

運用資産残高トップのETFは、日本市場より大きい20兆

世界一のETFのプロバイダーである、米大手資産運用会社のブラックロックによると、世界では2016年7月末時点で6084本のETFが上場しており、運用資産残高は3.31兆ドル(約341兆円)に達している。運用資産は前年同期比で、11.5%増と2桁の伸びだ。

ETF先進国である米国の運用資産は2.37兆ドル(約244兆円)、世界シェアは約72%に達している。一方の日本は現在上場しているのが204本、運用資産は約16兆円で、シェアはまだ5%程度である。

運用資産残高トップは、SPDR S&P500(ティッカー:SPY)で1989億ドル(約20兆円)の残高だ。2位がiShares Core S&P500(IVV)の776億ドル、3位がVanguard Total Stock Market(VTI)の638億ドルで3位まではすべて米国の大型株のETFだ。

日本最大のETFが、野村アセットが運用している日経225連動型上場投資信託 <1321> の3兆円であるから、やはり米国のスケールは大きい。

ちなみに、世界のETFプロバイダーは、ブラックロックが運用残高1位でシェア37%、ヴァンガードが2位で18%、ステートストリートが3位で15%と、この3社で世界シェアの70%を占めている。

ブラックロックが組成しているETFは「iShares」、ヴァンガードのものは「ヴァンガード」、ステートストリートのものは「SPDR」ブランドであり、前述の資産残高の上位3本は、3社の運用によるものだ。

低コストこそ、長期投資の強い味方

ベストETFは、翌年に向けて米国のものをアセットクラス別に13分類に発表している。 主力カテゴリーのベストETFを紹介しよう。

ただ、注意してほしいのは、フォーブスが重視しているのは、徹底的にコストであり、運用成績を保証するものではないということだ。ETFは長期投資の際に、運用のポートフォリオ分散やアセットアロケーションのために、投資するのがメインである。長期投資では、アセットアロケーションを簡単に組めること、長期運用で大事な低コストであることが、ETFの一番のポイントなのだ。

従って、フォーブスが選出に使ったファクターは、経費率とレンディング(貸株、債券の品貸)による収入と、経費から収入を引いたネットコストが1万ドルを投資した場合に10年でいくらかかるかである。ファンドで保有する株や債券は、ヘッジファンドなどに券面を貸しだすことにより収入が入り、その収入はファンドに経費に反映される。

実際の保有コストであるネットコストに、売りと買いのスプレッド、流動性などのトレーディングコストを加味してベストETFを選んでいる。