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新機軸の中古住宅サイト「カウカモ」(写真=リフォーム産業新聞)

不動産ビジネス協会(東京都杉並区)は7月19日、セミナーイベント「不動産ビジネス実務学校」の7回目を開催した。セミナー講師を担当したのはツクルバ(東京都渋谷区)の代表取締役CCOの中村真広氏。セミナーの中では、今注力している事業の一つであるウェブサービス「cowcamo ( カウカモ)」について解説した。

スマホ向け、オリジナル記事でPR

「リノベーション済み再販物件の流通を、もっと促進させていきたい」。中村氏は「カウカモ」のコンセプトについてこう話す。カウカモとは、2015年6月に本格スタートした不動産紹介サイト。有名な「スーモ」や「ホームズ」とは違って、リフォーム済み中古物件のみを紹介している。実際にカウカモにアクセスすると、厳選されたリフォーム済み物件の画像が次々と現れる。

物件の紹介方法にもこだわる。例えば、一般的な不動産紹介サイトは、業者から画像をもらって、わずかな解説文とともに紹介されるケースがほとんどだが、カウカモの場合はスタッフが実際に建物を訪れ、物件はもちろん、その周囲に何があるかといったところまで写真撮影と取材を行う。

例えばある東京都目黒区の物件では、「トリプルパンチで昇天!」といったタイトルの記事を通じて、立地が良く、内装もオシャレで、眺望がいいこと、という3つを長文で紹介。「不動産サイトの写真はまだまだいけてない、と思えるものも多い。カウカモではスタッフの一人一人が一眼レフを使ってちゃんと撮っている。記事はこんな街並みで、周辺にはこのようなものがありますよと、実際に内見した場合の足並みをたどるように作っています」

リノベ済みの物件を次々に紹介(写真=リフォーム産業新聞)

もう一つの工夫が、スマートフォンに最適化していること。スマホの画面で最も画像が見やすく、また問い合わせがしやすいようにサイトを構築。例えば、物件をスクロールして見ている際、気になったらすぐにハートマークの「気になる」ボタンが押しやすいようにレイアウトされ、タッチすれば、自分だけのお気に入りフォルダに登録できる。「隙間時間に検索される方が多いと思うので、忙しい時はお気に入りに入れてもらって、時間のあるときにパートナーと一緒に見てもらう、という流れを想定しています」

中村氏がカウカモを立ち上げた理由は、住宅ストックの流通がまだまだ進んでいないという点に課題を感じたため。「特に伝わるビジュアルを用意していかないとストックは流通していかない。再販事業者のパートナーとなって、流通させていきたい」

現在パートナー会社は100社。サイトを通じて売買された年間流通額は約10億円で、今後さらに伸ばしていく方針だ。(提供: リフォーム産業新聞 2016年08月02日掲載)

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