銀行に預金をしていても、低金利の現在ではお金を増やすための対策になっていないこともありますよね。といっても、リスクがある資産運用には躊躇するという人も多いのではないでしょうか。

そこで最近、注目を集めているのが「個人向け国債」です。「減らしたくない資金を安定運用する」といわれる個人向け国債の魅力を紹介しましょう。

そもそも「個人向け国債」とは?

国債とは、国が発行している債券、つまり借用書のことをいいます。国は債券を発行して投資家からお金を借り、投資家はその分の利息を受け取るという仕組みです。個人向け債権とは、国債を個人が買いやすいようにしたもので、1万円から買うことができます。しかも、国債は国が元本を保証するため、リスクが低く安全性が高い投資といわれています。

2003年3月から変動金利型が、2006年1月から固定金利型の国債が発行されています。当初は年4回の発行でしたが、毎月発行に変更となったため、さらに利用しやすくなりました。

個人向け国債の種類は3つ。変動金利型で10年満期の「変動10年」、固定金利型で5年満期に「固定5年」、固定金利型で3年満期の「固定3年」があります。今は、マイナス金利下ですが、個人向け国債の場合、金利の下限が0.05%と最低金利を保証されているため、これ以上下がらないという安心感があります。

人気があるのは金利上昇の可能性がある変動型

この3種類の個人向け国債の中でも、人気があるのが変動10年です。2016年9月では、3種類ともに最低金利の0.05%となっています。この時点で購入した場合、固定金利型は金利が変動しないため、今後も0.05%の最低金利のままです。しかし、変動10年の場合は、半年に一度金利の見直しが行われます。今は最低保証金利となっているので、途中で金利が上がる可能性もあるというわけです。

個人向け国債を途中解約したいときは?

個人向け国債は3種類ともに、発行から1年経過後はいつでも一部または全額を換金することが可能になっています。途中解約の際には直近2回分の利子が引かれることになりますが、元本が割れるということはありません。

急にお金が必要になった!という場合にも対応できる点は、資産運用をするうえで大きな魅力といえるでしょう。


個人向け国債はライフイベントに合わせて購入を

個人向け国債を購入するには、銀行や郵便局、証券会社などの取り扱い機関で申し込みをする必要があります。安定資産と評価されることが多いため、定期預金から乗り換える人も多数いらっしゃるようです。そのため、各機関では個人向け国債のキャンペーンを行っている場合も多いので、購入を検討するときは確認しておきましょう。

個人向け国債は、すぐには使わないけれど将来使う予定のある資金を安定運用したいときに適しています。たとえば、子供の教育資金を貯めたい場合は、入学時期から逆算して10年前に変動10年を購入しておくという使い方もよいでしょう。

それぞれのライフイベントを熟慮したうえで、タイミングを合わせて購入することがおすすめです。ただ、マイナス金利下の現在では、近々に使う予定がなければ変動10年を選ぶほうが賢い選択といえるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。

ともモン
証券会社で19年勤務。証券外務員一級、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級。得意分野は証券での資産運用と退職金の運用について。現在は一児の母として育児に奮闘中。

(提供: DAILY ANDS

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