賃貸物件を所有しているオーナーの方々にとって、所有物件が本当に価値を持つ資産となるかどうかは管理会社の良し悪しにかかっていると言っても過言ではない。それほどオーナーにとって管理会社選びは大切なものだ。しかし現状は、管理会社を自分の目でしっかり確かめて能動的に選んでいるオーナーはあまり多くない。たとえば親から相続した物件であれば、元々使っていた管理会社をそのまま引き継ぐ、新築時では、建設会社に紹介を受けた管理会社(多くが関連会社)を使うケースが大部分だからだ。
不動産賃貸業は一つの事業であり、物件オーナーはその事業を運営する会社の社長である。収益を最大に、そしてコストを最小にすることはビジネスであれば当然のことであり、これは不動産賃貸業においてもいえる。そしてそのかじ取りをするのが、物件のオーナーなのだ。従って管理会社をビジネスライクな視点から選択していくのはとても重要なことであり、オーナーの要望を満たさない管理会社は場合によっては変更することまで考える必要がある。
管理会社の概要とは
では、ここで収益物件の管理会社の仕事の概要を見ていこう。管理会社は、オーナー(賃貸人)と入居者(賃借人)の間に立って、以下の業務を行う。
1. 土地、建物、付帯設備の管理
2. 賃料、敷金、礼金、更新料などの金銭出納業務
3. 空室が出た場合の入居者募集業務
4. 入居者のクレーム、要望の収集、それへの対処
5. 入居関係の書類管理、鍵などの備品管理
これらの5つは管理会社の代表的な業務で、管理会社によってできる範囲が異なる。詳細は契約時に改めて確認するか、相続などで引き継いだ場合は再確認する必要がある。