モバイルショッピングの盛り上がりが世界的な現象であることが、最新の調査から判明した。

欧米やアジア19カ国、18歳以上の男女3800人のうち75%が「スマホショッピング経験者」で、57%が「過去1カ月以内に利用した」、25%が「週一ペースで定期的に利用している」と回答しており、利用による満足度は80%に達している。

スマホが決済手段として市場の6割を独占

「グローバル・モバイルコマース」というタイトルのレポートは、米市場広告調査会社、インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー(IAB)が9月27日に発表したもので、サーベイは今年6月から8月にかけて行われた。

スマホが人々の生活に欠かせないツールとして定着し、「起床してまず最初に手を伸ばすものはスマホ、寝る時に最後に見るものもスマホ」という消費者が年々増えていることが、調査結果に反映されている。

決済手段としても市場の59%を占めるまで成長しており、1カ月間のオンライン購入・モバイル決済利用者は15%、小売店購入・モバイル決済利用者は44%という驚異的な数字だ。対照的にカードや現金での支払いは縮小傾向にある。

特に北米地域ではその傾向が強く、過去6カ月間のモバイルショッピング利用者は77%にものぼる。しかしほかの地域も追いあげており、アジア太平洋地域が76%、欧州が75%、南アフリカが71%だ。

利用者のうち43%が「最近モバイル・ショッピングを利用し始めた」と答えていることから、新たな需要の拡大が期待できるだろう。

利用頻度に関しては、週1以上のペースの利用者が31%というアジア太平洋地域がトップ。全地域の平均(23%)をはるかに上回る。次いで欧州(22%)、北米(21%)、南アフリカ(15%)という結果だ。

「毎日何かしら購入している」というモバイルショッピング依存症的な消費者も、全地域で4%から10%いる。

このようにモバイルが購入および決済手段として世界中で定着した現在、これらの層へのサービスをさらに向上すると同時に、残りの非モバイルショッピング層(20%)をいかにして魅了するかが、売り手側にとっての課題となるはずだ。

非モバイルショッピング層にとってのハードルは「安全性への懸念」「利便性(使い方がわからない)」などが理由として挙げられている。( FinTech online編集部

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