不動産投資をするにはまずは3年は勉強しないと…そのようなイメージを持つ人も居ると思います。
けれど、筆者が勉強を始めてから最初の物件を購入するまでにかけた時間は一ヶ月でした。正直、3年も空けてしまうとその分利回りが下がりますし、それよりも時間に対する勉強の密度を上げたほうがよほど生産的ではないでしょうか。
こちらでは不動産投資に当たり、最初に先ず用意しておくお金についてご紹介しましょう。
一体現金はどのくらい必要なのか
昨今はフルローン、つまり「自己資金ゼロでも不動産を買える」、なおかつ「月々の返済額は家賃程度」といった謳い文句が増えています。しかし正直、これを鵜呑みにすることはおすすめできません。
なぜならば大家業を営んでいる実感として、不動産投資には日々どんなトラブルが起こり、急な出費が必要になるか分からないからです。
手元には物件価格の◯割は残しておきましょう
例えば、台風で窓ガラスが割れる。中古物件ならば、梅雨に入ったとたん雨漏りが起きて外壁の修繕が必要になるということも。
地震が起きれば敷地内にヒビが入るかもしれません。万が一、水周りに不備が見つかりでもすれば簡単に200~300万くらい吹っ飛びます。
不足の事態には、現金がなければお手上げなのです。
したがって何かあったときの保険として、最低でも物件購入価格の1割くらいは用意しておいたほうが良いのではないか……というのがよく聞くところです。
ちなみに筆者自身は、生家に3億の借金があった借金アレルギーなので、今のところ保有物件は全て現金一括で購入しています。
例えば、千葉県市川市に所有しているテラスハウスに関しては、給湯器交換の条件付きで410万円で購入。リフォームは障子の張替えと窓ガラス交換だけで済んだので1万円ちょっとと格安。
その上でさらに150万円(物件購入価格の1/3ほど)を貯金として残しましたから、だいたい600万円も用意すれば、頭金も何もなく、借金ゼロで戸建て大家さんにはなれるということですね。
ただ、必ずしもこのやり方がベストかと言えば、そうでもないと思います。
不動産投資の大きな醍醐味は、やはり巨額の融資を引けること。つまり資産を増やしていくにあたってのスピードを外してしまうのは勿体無いとも感じるからです。
歴史的な低金利時代、ローンを使わないのは損?
株式など他の金融商品では、信用取引(持っているお金以上の取引)をするにしても、せいぜい自己資金の3倍が限界です。ところが不動産投資においては、それこそフルローンを組めば自己資金の10倍、20倍の物件でも購入できてしまいます。
ただ、借金が増えればそれだけリスクも増えますから、先述の通り、最低でも物件価格の一割は手元に残した上で、次に家計の収支を算出し、幾らならば毎月返していけるのかを明確にしてから、頭金を逆算するというシミュレーションが必須になるでしょう。
不動産投資のシミュレーション、こんな風にやっています
例えば最近、私の家の近所では650万円の中古区分マンションが売りに出されていました。
2LDKの62平米、2階の角部屋で内装リフォーム済み。写真もとてもきれいです。10倍のレバレッジを利かせる前提で考えれば、貯蓄の他に最初に50万円も用意すれば、月々の返済額は管理費込みで5万2801円。
今、自分の住んでいるマンションは40平米で家賃4万7000円ですから、差額はほんの5000円。引っ越して1室を民泊する賃貸併用住宅とするならば、計算上は飲み会1回我慢すれば余裕で買えてしまいます。
しかし実際にはそうしないのは、一つには区分マンションには土地が付かないので、出口戦略を取りづらい(売却しづらい)こと。
また、積立修繕金や管理費というのは往々にして上がるものなので、真に受けるのもなぁ……という部分と、何より、私は飽き性で4年に1回の頻度で引っ越しをしているので、自宅は賃貸のほうが気楽なのですね。
いずれにしても無理のない返済計画をとはよく聞くフレーズですが、 まさにこれに尽きるのではないでしょうか。
思い立ったが吉日、けれど焦りは禁物
不動産は縁です。
なんて書くと急にスピリチュアルですが、気合を入れて勉強して、できるリサーチは全てしたならば、後はもう体当たりでひたすら実地を見続けていくしかありません。そうすると不思議にも、「ここだ。これを買うしかない」という物件に出逢うものです。
そういうときこそが買い時です。
周りの意見に惑わされず、あなたが、あなたの始めたいタイミングで、大家さんになれるよう応援しております。
一鷹
戸建て3軒を所有し、利回り15%を実現している個人大家。「本当に旅する物語を作りたい」との思いを胸にプロの登山ツアーリーダーに。秋葉原・男装エスコート店「ウィズコレクション」にて人生相談承り中。
(提供: DAILY ANDS )
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