●良質な管理会社の見分け方

Aさんは、たまたま良質な管理会社に巡り会えたそうですが、アパート経営を「運任せ」でするわけにもいきません。また、業界関係者の中には、「管理会社の90%はいい加減な仕事をしている」という人さえいます。本当に信頼できる、良質な管理会社を見つける必要があります。

一つの方法として、業界内での評判から調べる方法があります。管理会社を訪問した時に、他社のことについて聞いてみます。他社を誹謗中傷するような会社や、本当に評判の悪い会社は避けます。そして、評判の良かった会社は実際に訪問して、自分の目で確かめましょう。

さらに、その会社が管理している物件に足を運び、アパートの管理状況や空室率、入居者の質なども確認するぐらいの慎重さで管理会社は選んで下さい。

3. 維持メンテナンスにお金を惜しまないこと

アパート経営で失敗しているオーナーの多くは、家賃収入を日常の生活費に使ってしまい、修繕費などの積み立てに回せなくなってしまう傾向にあります。アパートは10年~15年ごとに、屋根や外壁などの大きな修繕費が発生すると言われています。

その他にも、退居時の壁紙の貼り替えや消耗品の交換、住設機器の更新も必要で、そのための費用は積み立てておかなければなりません。これを怠ると、建物が傷み、入居率や家賃の低下を招き、経営を悪化させてしまいます。

満室経営はアパート経営の基本です。適切な維持・メンテナンスを行い、数十年にわたって安定収益をもたらすようにしなければなりません。

●環境悪化は入居者の質を低下させる

アパートの維持・メンテナンスを怠ると、入居者の「質」の低下という問題をも招きます。アパートが汚れたり傷んだりしていても気にしない入居者は、自室の汚れや傷みも気にしません。従って、部屋や住設機器の傷みが加速する恐れがあるのです。

また、マナーの悪い入居者は、敷地や共有部に荷物やゴミを放置する、夜中に騒ぐ、ゴミ出しのルールを守らない、家賃を滞納する、理不尽なクレームを入れるといった問題行動を起こしがちです。このような入居者が1人でも入ると、まともな入居者は近付かないアパートになってしまうかもしれません。こうなってからでは手遅れです。

長期にわたり満室経営を維持するためには、良質な入居者の存在が欠かせません。維持・メンテナンス費用を惜しんで、良質は入居者が逃げてしまってはいけないのです。

まとめ

アパート経営で成功しているオーナーに共通するのは、長期的視点を持ち無理のない経営計画を作り、それらを実践している点です。アパート経営は事業です。上記の3点を参考にしながら、しっかりと事業計画を練り、安定経営が出来るようにチャレンジしてみてください。(提供: TATE-MAGA

【関連記事 TATE-MAGA】
不動産投資の新手法・Airbnbを利用する前に知るべき3つのこと
次々と建てられているアパート 人口が減っているのになぜ増加?
投資初心者が知っておくべき、アパート経営をスタートさせるまでの流れ
アパート経営とマンション経営 10の違い
気になるマンション・アパートオーナーの平均的な年収とは?