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(写真=PIXTA)

「節税」と聞くと会社経営者や個人事業主だけができると思っている人は少なくないが、源泉徴収されているサラリーマンも節税をできる対象者である。節税は違法ではないか? と不安になる必要はない。法律に反し不正な行為により納税を免れる脱税とは異なり、法律の範囲内で納める税金を減らすことが節税である。

節税とは法律の範囲内で税負担を軽減すること

収入から必要経費などを引いた所得から、基礎控除、配偶者控除などの所得控除を差し引き課税対象となる課税所得が決まる。つまり、この所得控除の金額が多ければ多いほど課税所得が少なくなり節税につながる。

一方、脱税とは本来納めるべき税金について法律を逸脱した解釈、また不正な方法によって税金を納めない行為を指す。たとえば、売り上げを計上しない、経費を水増しするなどで支払うべき税金をごまかす行為などがこれにあたる。

それでは、個人でも実行しやすい節税対策の手法をいくつか解説していきたい。

● 「NISA(少額投資非課税制度)」

NISAは日本に在住する20歳以上の人が利用できる。証券会社や銀行等でNISA専用口座を開設し、金融機関がラインナップした中から投資商品を選び購入する仕組みである。株や投資信託などによって得られた利益には税金がかかるが、NISAを活用すれば年間120万円を上限に最長5年間、つまり最大600万円まで非課税で運用することができる。

●「ジュニアNISA」

2016年から始まった制度で、上記NISAの子供版である。未成年(0~19歳)を対象に、年間80万円分の非課税投資枠から得られた譲渡益・分配金・配当金の税金が非課税になる。非課税期間は最長5年間で、買付可能期間は、2016年~2023年の8年間だ。18歳までは払出しに制限があることに注意が必要だが、ジュニアNISAをフル活用すれば、最大640万円を非課税で運用することができる。

● 「確定拠出年金」

確定拠出年金は、2017年1月からはすべての会社員、公務員、専業主婦、個人事業主と、多くの人が利用できる税制優遇制度である。まず、確定拠出年金は原則60歳から老齢給付金を受け取ることができる年金制度だ。公的年金との大きな違いは自分で運用方法を決め、運用次第で将来の給付額が変わってくる点だ。「企業型」「個人型」の2つの種類があり、どちらも個人が拠出した掛け金について全額が所得控除となり、大きな節税となる。

また、NISAと同様、運用益が非課税になる点も大きな魅力だ。