ふるさと納税,特産品,節税
(写真=PIXTA)

各種控除制度を始めとした節税方法のうち、最近注目を浴びているのが「ふるさと納税」による節税である。節税に対しての関心は個人事業主のみならず、給与所得者においても高まっている。有効な節税方法であるふるさと納税について紹介する。


ふるさと納税とは、人気の特産品をご紹介

ふるさと納税とは、日本国内の地方自治体(都道府県内の市町村)に対して寄付を行い、そのほとんどの額が所得控除および税額控除される制度である。納税という名前が付いているが、厳密に言うと寄附金である。

ふるさと納税を行うと、寄付金の額に応じてその自治体の特産品を受け取ることができる。特産品は食べ物であることが多いが、自治体によっては工芸品、化粧品も存在する。人気の特産品を以下に紹介する。

まず、鹿児島県大崎町では、寄付金額が1万4000円でマンゴー家庭用1kg箱入り、2万円でマンゴー家庭用2kg箱入りがもらえる。寄付金額が4万4000円にはずむと、鹿児島県産うなぎ蒲焼11尾が送られてくるのだ。

次に紹介するのは、滋賀県近江八幡市の近江牛シリーズだ。寄付金額2万円で近江牛(300g)すきやきセット、3万7500円で近江牛(800g)すきシャブセットがもらえる。

海の幸が豊富な北海道網走市では、寄付金額1万2000円でオホーツク製特製甘口いくら醤油漬、寄付金額1万3,000円で新巻鮭姿切身、寄付金額3万円で毛蟹全部盛り3尾が冷凍で送られてくる。

最後に紹介するのは、愛媛県西条市。寄付金額2万円で日本酒「石鎚純米吟醸720ml」、5万円で伊予牛絹の味すき焼き用ロース500gがもらえる。

いずれも通常購入すれば寄付金額に見合うほどの特産物である。節税効果があるうえにこれら特産物を入手できるのは大きなメリットと考えられる。

どのくらい節税できる?

ふるさと納税では2000円の自己負担額を除いた寄付金額を、所得税と住民税から控除が可能となる。ふるさと納税額5万円、所得税率15%、住民税率10%各税金での控除額は以下の通りだ。

・所得税からの控除

控除額 =(ふるさと納税額 - 2000円)× 所得税の税率

上記例では(5万円 - 2000円)× 15% = 7200円となる。

・住民税からの控除

基本控除額 =(ふるさと納税額 - 2000円)×10%

特例控除額 =(ふるさと納税額 - 2000円)×(100% - 10% - 所得税の税率)

上記例では(5万円 - 2000円)×10%=4800円と(5万円 - 2000円)× 75%=3万6000円となり、合計4万800円である。

所得税、住民税控除を合計すると4万8000円、これはふるさと納税額から2000円の自己負担額を引いた額に等しい。つまりほぼ全額を節税できるということとなる。ただし、所得税と住民税の内訳は後述する控除タイミングに関わってくる。

ふるさと納税を申し込むには

ふるさと納税を申し込む場合は、まず寄付を行いたい自治体を探す必要がある。選択基準としては自身の出身地、もしくは特産品の魅力が一般的だ。各自治体の特産品を検索できるサイトも充実しており、選択肢に迷うことは無いだろう。

ふるさと納税を行いたい自治体が決まれば、その自治体のホームページから申し込みが可能である。自治体によってメール、電話、FAXなど申し込み方法が違うため、詳細はホームページでよく確認する必要がある。

寄付金は指定の金融機関口座への振り込みのほか、クレジットカードに対応している自治体もある。決済完了後、寄付の受領証と共に特産品が送られてくる。受領証は確定申告時に必要となるため、保管が必要だ。

注意したい点

ふるさと納税はメリットの大きい節税方法であるが、注意したい点として、「納税額の上限」と「所得税と住民税の控除タイミング」が挙げられる。

ふるさと納税は、寄付金が2000円を除いて全額控除される額は、所得と家族構成によって限度額が決まっている。所得が増えるほど限度額は増加し、独身又は共働き世帯が最も限度額が高い。

年収500万円独身の方は6万1000円、年収1000万円独身の方は17万6000円となる。詳細は総務省の ふるさと納税ポータルサイト より確認が可能となっている。

各税における控除額は前述した通りだが、控除されるタイミングに違いがある。所得税はふるさと納税を行った年の税から控除されるが、住民税はふるさと納税を行った翌年度の税から控除となっている。そのため実質全額控除だが、タイムラグが発生する点には留意すべきだ。

ふるさと納税は寄付金ほぼ全額分の節税効果を受けられる点が魅力である。また、各自治体の特産物を受け取れる点もメリットだ。ただし上限額、控除タイミングといった注意点に留意しなければ、資金計画に影響をきたす場合がある。他の節税と同様、事前に計算のうえ活用することをおすすめする。