LINE、Twitter、Instagramが広く浸透し、名刺アプリ「Eight」をSNSとして利用する人が増えるなど、会社の同僚や上司、クライアントなどとSNSでつながるのは今や珍しくない。
昔のように「飲みニケーション」をしなくても距離が縮まり、趣味などプライベートの話題を通じて仕事上のコミュニケーションが円滑になるなど、SNSにはさまざまなメリットがある。しかし近年はリスクも大きくなっている。
不適切な投稿で仕事上での立場を悪くしたり、何気ない投稿が機密情報漏洩になったりするなど、注意を怠ると大きな落とし穴にはまる。解雇や損害賠償請求など、最悪の結末になることもあり得る。また、従業員がそんなトラブルを起こすと会社全体が危機的状況にさらされてしまう可能性もあるのだ。
一度拡散すると止められないのがSNSである。そこで、社会人がSNSを使用する際のビジネスマナーを改めて確認しておこう。
LINEのビジネスでの使い方は?
今やメールや電話を凌ぐ連絡手段となっているLINEだ。ビジネスでは使うべきではないという声も聞かれるが、メールよりも早く確実に伝えられ、既読・グループ機能もありビジネス的にも便利なツールなのは間違いない。とはいえ、上司やクライアントに自らLINEでの連絡を押しつけるのは控えたい。あくまでも相手から提案があった場合のみにしておくべきだろう。また、仕事関係でも利用するなら、IDは本名にしておこう。
遅刻や欠勤などの業務連絡をLINEで行う若者もいるようだが、一般的には非常識と判断されている。ましてや仕事上のミスや謝罪をLINEで済ますのは問題外だ。相手が得意先や上司の場合、トークにスタンプを多用するのもカジュアルになりすぎるので注意しなければならない。長時間の既読スルーも厳禁だ。
匿名のSNSも油断は禁物
アルバイトによる不適切投稿で企業が謝罪する事件が相次いだのは記憶にも新しいが、TwitterやInstagramなど匿名アカウントのSNSでも、フォローリストや過去の投稿を見ればある程度個人が特定できる。バレないと思って職場や同僚のグチなどを気軽につぶやいてしまいがちだが、いつどんな形で特定され、足元をすくわれるかわからない。誹謗中傷や、誰かを攻撃するような投稿はしないことだ。もちろん守秘義務をつぶやくのも禁物だ。匿名SNSも必ず特定されるものと思って利用しよう。