「最新型の家電」の購入が家計を助ける!?
今お金を使うなら、家電製品の買い替えがお勧め。新しい製品ほど高性能かつ省電力なので、生活の質を高めると同時に、光熱費を減らせます。とくに、家事をラクにしたい共働き家庭では、お金を投じる価値があるはず。省エネ効果の高いヒートポンプ式の洗濯乾燥機や、手洗いより水道代が安くなる食洗機など、優れものはたくさんあります。収入が不安定な時代に備え、夫と妻のダブルインカムを維持するためにも、家事の負担軽減のためにお金を使うのは効果的です。
将来に備えるなら、自己投資にお金をかけるのもいいでしょう。とくに四十代以上となると、自分の強み・弱みも明確になる時期。何を学ぶべきかもはっきりするので、無駄のない自己投資ができるはず。20代、30代の頃より効率よくリターンを得られます。
いつ経済ショックが来るかわからない今、大きく金融投資を始めるべきではありません。始めるなら小さくコツコツと。人生は長いのですから、「待つのも投資」と考えることも必要です。
ただし不動産投資は、これからチャンスが来るかも。「高いうちに売りたい」と考える人が増え、中古物件の供給が需要を上回り、最近になって価格が下がり始めています。底値になるにはまだ時間がかかりますが、不動産投資は家賃収入があるので、利回り8%の物件なら2年で16%の利回りが得られます。2年待っても16%値下がりしないと思うなら、待たずに投資を始めてもいいでしょう。
藤川太氏のアドバイス
○使っていいお金、やっておくべき投資
・予算を決め、子供と話し合ったうえで使う教育費
・自己投資
・不動産投資
・家電の買い替え
×使ってはいけないお金、やってはいけない投資
・都心の新築物件など、将来的な価値に比して高すぎる住宅
・株や投資信託
藤川 太(ふじかわ・ふとし)ファイナンシャルプランナー/生活デザイン〔株〕代表取締役
1968年、山口県生まれ。慶應義塾大学大学院理工学研究科を修了後、大手自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に携わったのち、1997年に退職し、ファイナンシャルプランナーを志す。経営する「家計の見直し相談センター」で診断した家計は1万4,000世帯におよぶ。確固たる知識と飾らない人柄によるアドバイスで、多くの相談者の信任を得ている。近著に、『1億円貯める人のお金の習慣』(PHP研究所)など(取材・構成:林 加愛 写真撮影:長谷川博一)(『
The 21 online
』2016年9月号より)
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