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(写真=PIXTA)

福利厚生で中小企業の魅力を高めよう福利厚生を充実させることは「必要経費」であるのか、それとも「コストの増大」であるのか、特に中小企業にとっては悩ましいところではないでしょうか。

今回は中小企業の福利厚生の実態を見ながら、低コストで福利厚生の充実を図る方法をご紹介します。

福利厚生とは

本来「福利厚生」の導入目的は、住居手当や保険・年金、子育て支援など、従業員の経済的保障を手厚くすることにあります。必要な福利厚生を適切に用いることで、従業員の組織貢献度を高め、企業にとっては経営目標を達成するために人員を確保・育成することができるという、両社に利益のある制度と言えるでしょう。

魅力的な福利厚生を導入することで、優秀な人材が集まりやすくなるうえに、定着度が向上する、勤労意欲や能率の向上を図れるなどのメリットもあります。

費用負担を増大することなく福利厚生は充実できる

実際、福利厚生を充実させたくても「ない袖は振れない」と、見送っている事業主も多いのではないでしょうか。「福利厚生の充実=コストの増大」という先入観は変化しつつあり、低コストで福利厚生を充実させる方法も増えてきました。

1. 中小企業勤労者福祉サービスセンターを利用する
中小企業勤労者福祉サービスセンターは、中小企業の勤労者の総合的な福祉を増進するために、原則として市区町村を単位に設立された団体です。中小企業単独では実施が困難な福利厚生について、地域の中小企業勤労者と事業主が共同し、そのスケールメリットを利用して総合的な福祉事業を実施しています。

具体的には以下のようなサービスを提供しています。一例として渋谷区勤労者福祉公社のものを紹介します。

● 入会できる方
・ 渋谷区内の中小企業の事業所や商店で働く従業員、事業主
・ 渋谷区民で区外の中小企業の事業所や商店で働く従業員、事業主
・ パートタイマー(短期でないもの)の方でも、上記に該当すれば入会可

● 入会金・会費
入会金:会員一人につき 200円
会 費:会員一人につき 500円/月額

● 利用できるサービス
指定された施設または契約施設を低価格で利用、もしくは利用補助券をもらうことができます。

・ トラベル
・ レジャー
・ グルメ
・ スポーツ
・ 健康 (健康診断の補助だけでなく、健康施設の利用補助券がもらえます。)
・ カルチャー、暮らし

会員証を提示すると、資格試験学校や自動車教習所などさまざまな施設で割引が適用されます。冠婚葬祭や引っ越しなどの暮らし面でのサービスも受けられます。

会社単位で加入した場合、会社が負担した入会金や会費は損金・必要経費として計上できるため、「福利厚生の充実=コストの増大」につながることはありません。中小企業勤労者福祉サービスセンターの事業は、各地方自治で請け負っています。サービス内容や料金は地域によって異なりますが、国のガイドラインに沿って行われている事業ですので、大きな地域格差はあまりないと考えていいでしょう。

2. アウトソーシングを利用する
専門業者に任せることで、企業は本業に集中して取り組めることから市場が拡大しているアウトソーシング(外部委託)。仕事の下請けとしてのイメージが強いかもしれませんが、従業員の福利厚生をアウトソーシングするという選択肢もおすすめです。自社で導入するよりも低コストで運用でき、その企業に合ったサービス内容を選ぶことができるので、無駄がありません。社内での福利厚生に関する打ち合わせや申請・確認などの事務作業といった負担をなくすことにもつながります。

福利厚生を専門として扱う企業から、商工会議所・生命保険会社・人材派遣会社などがノウハウを生かして運営する福利厚生サービスまで、現在では多種多様なアウトソーシング業者があります。それぞれの特徴・強みを比較しながら、自社の目的に一番合うサービスを選ぶと良いでしょう。(提供: フクリ!

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