ふるさと納税
(写真=PIXTA)

師走目前となり、お歳暮商戦が本格的に始まりつつある。統計によると、1人あたりにかけるお歳暮の額の平均はおよそ5000円、食料品が中心となっている。これが複数となると、一般家庭にはそれなりの出費だ。どうせまとまった出費をするなら、自分もトクをしたいのが人情というもの。そこでオススメしたいのが「ふるさと納税を活用したお歳暮作戦」である。ふるさと納税でカニや高級和牛を送れば相手に喜ばれる。贈り先がふるさと納税先の出身者なら、懐かしさもあいまって感極まるだろう。

ここでおさらい。「ふるさと納税」とはどんな制度?

ふるさと納税とは、所得税法上の寄附制度の一つだ。「ふるさと」という名前がついているが、実際には自分の故郷に限定する必要はなく、どの地方自治体に寄附してもよいことになっている。平成21年に導入され、しばらくは活用件数が毎年3万件、寄附金額も70億円前後だったが、東日本大震災をきっかけに一気に認知度が上昇した。さらに著名人がこの制度を利用したことなどが話題となって、いまやふるさと納税を知らない人はいないほどの人気ぶりだ。総務省によれば、平成27年4月~9月の統計では、寄附金額約435億円、活用件数が228万件となっている。

都道府県や市区町村に寄附をすると、その寄附金額から原則として2000円を除いた金額が、その寄附をした年の所得税、寄附した翌年の個人住民税から控除される仕組みである。お歳暮を店頭やインターネットで直接買った場合は3万円が丸ごと支出額として出ていくのを考えると、ふるさと納税を活用すると、実質2000円の負担でお歳暮を購入したほうが経済的にも良いことがわかっていただけるだろう。