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(写真=PIXTA)

株取引からFX取引に移った人は見逃しがちだが、株取引と違い、源泉徴収制度がないため、FX取引は確定申告を自分で行う必要がある。これは損益にかかわらずの話であり、仮に損害の方が大きかったからと言って、確定申告を怠ってしまうと、余計な損害を広げるはめになるので、注意したいところだ。

FX取引の分類は、「先物取引に係る雑所得等の金額」とされ、株取引と同じように、2000万円以下の年収で給与所得者が、給与所得以外の収入が20万円以下ならば、確定申告が不要である。しかし、申告しなくても良いだけで、控除されているわけではないので気をつける必要がある。


FXの確定申告ってどうやって書くの?

確定申告書は昔は手書きだった。現在では、国税庁のHP上で必要事項を入力することで申告書を作成できるようになっている。

作成方法の手順としてはまず、国税庁のHPから確定申告書作成コーナーをクリック。作成コーナーのトップ画面には、大きく「申告書・決算書・収支内訳書等作成開始」とあるので、クリックして、ポップアップを出す。

そこでe-taxで納税するか、書面提出するかを選択するのだが、e-taxの場合、必要なソフトなどがあるので、今回は書面提出について解説することにする。右にある書面提出をクリックすると、PC環境の利用条件の確認がでるが、特別古いPCでなり限り問題ないので、チェックボックスを埋めて次に進もう。

作成する申告書の選択を行う項目に出たら、上から二番目の「所得税の確定申告書」を選び、「次の給与所得が1箇所の方」ではなく、右隣りの「左記に該当しない方」を選ぶ。

次に出てくるページでは、再び提出方法選択が出てくるので、先ほどと同じように「確定申告書等を印刷して税務署に提出する」を選び、下の「申告の種類の青色申告の承認を受けている」と生年月日を埋める。「青色申告」に関しては、申請している人のみチェックするもので、意味がわからなければチェックする必要はない。

その後、申告書を記入することとなる。だが、まずはFXの収入の前に、給与所得や各種控除を入力しよう。会社からもらった源泉徴収票を元にすれば簡単だ。収入金額等という項目にある給与を選択し、出てきた画面は源泉徴収票を元に、支払金額、源泉徴収税額、各種控除額、会社の住所と名称、を埋めて「次へ」を押す。

次の配偶者控除を入力すれば、入力した値が入った状態で元の画面に戻ってくるので入力値が間違っていないか確認しよう。右列の差引所得と源泉所得が同じ数字になっているか、右列の申告納税額が0になっているか、これを確認すれば問題ない。

ちなみに申告納税額が0になっているのは、会社で年末調整を受けている場合は、すでに必要額が源泉徴収されているので、すべてを入力した時点で納税額は0になるためである。そのため、年末調整がまだだった場合は、自分で入力の確認に間違いがないか確認しなければいけないのに注意しなければならない。

FXで得た利益の申請

さて、いよいよFX所得の入力になる。「分離課税の所得」という項目が下にあるので、その項目の中の「先物取引に係る雑所得等」を選択し、所得区分を雑所得用に合わせて、「種類」は外国為替証拠金取引を入力し、「数量」は一年間で決済したポジションの合計数を、「決済の方法」は差金決済と入力する。

続いて、「差金等決済に係る利益または損益の金額」に業者の年間の利益を合計額を入力、「その他の収入」はスワップ金額の合計額を入力し、必要経費を入力したら、最後に「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」の代わりに取扱業者が発行する年間損益報告書を添付する。

複数の業者と取引をしているときは、「もう一件入力する」を選択すれば新しい入力欄が表示されるので、先ほどと同じようにして項目を埋めていく。最後に入力値が間違っていないか確認して、入力終了を選択すれば完成だ。

海外業者を通してFX取引をした場合の確定申告

これは国内業者でのFX取引の場合であって、海外業者を通したFX取引は、また違う分類なので注意が必要だ。

海外取引では、分類が総合課税なので、収入金額等の(ク)のその他を選択し、出てきた次の画面の種目には為替取引、名称には取引業者の名称、場所には取引業者の本社住所を入力する。収入金額にはその業者との一年間の取引損益を記載し、源泉徴収は空欄にしておく。

ちなみに、取引損益には損失も入力することができ、すべての取引の合計金額を自動で行ってくれるので、損益が出ていたとしてもすべて記載することをおすすめする。

そして、一番下に必要経費の項目があるので、業者に関係なく、店頭FXで発生した経費の合計額を入力すれば完成だ。完成したら、(ク)のその他に、収入金額の合計額と所得金額の(7)に必要経費を引いた収入金額が入っているか確認しておこう。

必要経費の計上することで節税に

FXの確定申告書はこれで完成だが、必要経費についての計上はしただろうか。税金というのは、(利益ー経費)× 20パーセント=税金という計算方法なので、経費を計上すれば、払う税金が安くなるのだ。FX取引は分離課税として20パーセントの税金が取られ、本収入とは別計算されるため、サラリーマンは高くつく。だからこそ、経費はきちんと計上したほうが良いだろう。

ちなみに、20パーセントは高いからといって、確定申告しないでおこうは通じないので気をつけてほしい。FX会社から決済書が税務署に送られているため、確実に知っている。呼びだされた場合、加算税などで莫大な金額が取られてしまう。いいことなど何もないのだ。先ほど書いた青色申告は事業の収入の経費に使う項目であり、FXは分離課税のため使えない。よって、白色申告を使おう。

FXの必要経費として認められるものは

パソコン購入代金、セミナー経費、交通費、資料代、新聞代、書籍代、電話代、プロバイダー費用、筆記用具、取引手数料などである。スマートフォンで取引できるので、パケ放題なども計上できる。しかし、FX以外にも私用で使ったか確認されることがあるので、FXとその他の私用の比率を出して経費を計上しなければ行けないため少し面倒くさい。

つまり、携帯代が1万円の場合、FXで4割使用していたとすると、4000円を経費として計上する、といった具合である。しかも、この比率は使用時間などで割り、合理的な説明をつけなければいけない。5割や6割などと書くと、半分以上も必要だったのか、などと細かく聞かれるので、説明がつく程度にしよう。

ちなみに、経費は税務署が確定申告後に確認し、経費額が平均値を大きく超えているなどすると、経費として認められず、税務調査や呼び出しなどに繋がる。とはいっても、経費ついて呼び出されても税務署と落とし所を話し合うだけで、罰則などはないし、経費として認められなくても大したお金にはならないので、安心してほしい。経費は計上しなければ稼いだ金額が目に見えて減っていく。そのため、出費のたびに記録や保管する習慣をつけておこう。

FXで損をしていても確定申告すれば節税効果に

FX取引は長い目で見る必要がある。例えば、今年は累計で損害を出したとしても、次の年のプラス利益の際の税金を相殺することができるからだ。これを「繰越控除」といい、繰越控除は3年間まで受けられる。つまり、繰越控除とは、3年先の確定申告までの間にプラス利益を出した場合、その利益を今回の損害で、課税対象となる金額を相殺することができる制度である。

そのため、FX取引は長い目でみて、損害が出た年も確定申告をしておけば、後々無駄をなくせるのである。ちなみに、近年流行っているNISA(ニーサ)はFXを対象外にしているため、使えないので注意してほしい。

更に、FXの区分は雑所得であるため、同じ分類のCFDや商品先物をはじめとした金融商品も損益通算に含めることができるので覚えておいてほしい。

確定申告をするために年間損益を計算したい場合は、年間損益報告書がFX会社や証券会社から発行されているため、年間の取引結果を一目で知れるので、年間損益報告書を利用すれば簡単だ。必要経費については先ほど書いたので、それも合わせて計算しておくと、よりお得になるので気にしておこう。

FX取引で成功するために

FX取引はかなり長い目で見て取引する必要がある。短期的な稼ぎを気にしていては、利益は出にくい取引だ。しかし、長い目で考えていけば損害も利益に変えることができる。必要経費など、細かい出費も税金を節約する助けになるので、ありとあらゆる損害と利益を計上して10年単位で考えて行くと失敗しづらいだろう。そのため、FX取引で20万以下の収入だったとしても、または損害が出てしまったとしても、確定申告は必ずしておこう。少しでも税金を安くする努力こそが、成功の第一歩となるのだ。