ビットコインのパイオニアとして知られるチャーリー・シェレム氏が、ブロックチェーンによるプライベート・エクイティ・ベンチャー、インテリシス・キャピタルを立ちあげた。
イーサリアムのブロックチェーン技術で流通市場企業のトークン株を発行し、ポートフォリオを構成するという新発想で、世界初のデジタル・プライベート・エクイティ投資ファンド「メインストリート・インベストメント(MLP)」の提供を目指している。
服役中にあたためていた発想を現実化 再起図るシェレム氏
より透明性の高い投資ファンドという利点を備えたMLP。ポートフォリオは流通市場、将来の流通市場、ベンチャー・キャピタル、運営を中心に構成される予定だ。
ビットコインおよびデジタルアセット(30%)、不動産および医療(20%)、製造業(15%)、消費者サービス(10%)、その他製造業(10%)、メディアおよびデジタル・コミュニケーション(5%)という配分になっている。
トークンはKYC(銀行の顧客確認のプログラム)の要求を満たした後、分散型プラットフォームをとおして発行される。
インテリシス・キャピタルは、ファンドの30%を投資家に提供することでブロックチェーン企業に投資し、ポートフォリオを構築するという戦略を打ちだしている。資金調達手段として、「メインストリート・インベストメント・トークン」の販売開始を来年1月15日に予定しており、米国内は勿論、海外からの購入も可能だ。
シェレム氏の新ベンチャーが注目を浴びている理由のひとつは、シェレム氏の「過去」にある。シェレム氏は、2014年に闇サイト「シルクロード」事件で仮想通貨産業に衝撃を走らせたビットコイン為替交換所、BitInstantの元CEOだった人物だ。
ビットコイン財団理事でもあったシェレム氏だが、シルクロード顧客へのマネーロンダリング行為、無許可の資金送金業務などの容疑で2年間の服役刑を受けた。
獄中ではメールの送受信を除くインターネット利用が禁止されていた。その間に読書などから知識を吸収する一方で、漠然とではあるものの、出所後の新たなベンチャー計画をあたためていたという。( FinTech online編集部 )
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