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(写真=PIXTA)

日本人に最も多い死因は、「がん」です。抗がん剤や放射線治療など、さまざまな治療法が確立されてはいるものの、「がん」の脅威はまだまだ大きいといえます。「がん」は根治するまでに長い時間を要することが多く、それだけ治療費も高額となります。

いつかかかるかもしれない、しかし根本的な解決が困難である「がん」に備えられる手段の一つが、がん保険です。「がん保険」とは、文字通り「がん」と診断され、さまざまな治療を受けた場合などに保険金が支払われます。現在は若く健康でも、親や祖父母ががんの家系で、がん保険への加入を検討しているという方も少なくないでしょう。

今回は、がん保険の検討や見直しに役立つ、がん保険に関する基本的な知識と、がん保険にまつわる「貯蓄型」「掛け捨て型」の違いについて解説します。

「貯蓄型」と「掛け捨て型」の特徴

「貯蓄型」のがん保険の特徴は、支払った保険料が貯金のように貯まっていく性質を持った保険です。さまざまな事情によりがん保険を解約せざるを得なくなった場合でも、「貯蓄型」であれば解約返戻金としてお金を受け取ることができます。保険として利用しなかった場合でも、相当程度のお金を受け取ることができる保険といえます。

「掛け捨て型」のがん保険の特徴は、保障分のみを支払います。一定期間の保障を行う場合や貯蓄を自分で行う人は、掛け捨て型が向いているといえるでしょう。

両者で支払う保険料の違い メリット・デメリット

「貯蓄型」「掛け捨て型」のがん保険の特徴をふまえたうえで、それぞれ支払う保険料はどう違うのでしょうか。

結論は、支払われる保険金を同一に設定した場合、貯蓄型の方が掛け捨て型よりもずっと保険料が高くなります。これは、貯蓄型のがん保険では、その保険料の内に「積み立てていく金額」が大きな割合を占めるからです。掛け捨て型は、保険料のほぼすべてを純粋に保険金として利用できるため、小さな保険料でより大きい保険金を設定することが可能となります。

貯蓄型のがん保険のメリットは将来的に解約した場合でも解約返戻金が戻ってくること、デメリットは保険料が高いということです。一方で、掛け捨て型のがん保険は、メリットは小さな保険料で保険金という大きな安心を用意できること、デメリットは解約しても戻ってくるお金がないことです。

「貯蓄型」と「掛け捨て型」を比較するうえでのポイント

まず、がん保険を純粋に「安心を買うためのもの」と考えている方であれば、掛け捨て型がおすすめです。掛け捨て型は解約した場合に返金されませんが、がんにかかってさまざまな治療を受けた場合は、支払った額の何倍ものお金を受け取れます。がんは、お金がかかる病気です。万が一の備えを重視する方なら、保険の効果を100%発揮できる掛け捨て型がよいといえます。

一方で、がん保険を単なる備えではなく資産運用としても活用したいという方には、貯蓄型がおすすめです。現代は超低金利時代といわれていますが、がん保険の中には一般の金融機関における預金金利よりも相当に有利な予定利率が設定されている商品もあります。早期に解約してしまうと支払った保険料に対して大きく元本割れしてしまいますが、長期的に支払い続けられるのであれば、貯蓄型のがん保険は資産運用の有力な選択肢ともなり得ます。

がん保険を純粋な保険ととらえるか、資産運用の一環としてとらえるかで、適切なタイプは異なるといえます。(提供: 保険見直しonline

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