来年も人気が継続すると期待されているFinTechだが、優秀なテクノロジー人材の確保という点では、FinTech企業と銀行間で激戦が繰り広げられそうだ。
単に「FinTech」という大まかなカテゴリーから、より専門的な技術に細分化された分野へと、人材枠は広がりを見せるだろう。
  英金融キャリアサイト「eファイナンシャル・キャリアーズ」が、様々なFinTech企業のCEOや専門家の見解に基づいて厳選した、来年注目のFinTechスキルを見てみよう。
  
機械学習スペシャリスト(専門家)
  AI(人工知能)が未来を創造すると予測されている近年、機械学習(人間と同レベルの学習能力をコンピューターで実現する技術)の知識が豊富な専門家への需要が高まるはずだ。
  
データ・アナリスト
  金融市場が膨大なデータの処理・分析を必要としているにも関わらず、高度な分析が可能な技術者は欠落している。今後もビッグデータ分析のプロは重宝されるだろう。
  
ドメイン(特定分野の)スペシャリスト
  銀行の不得意分野である「テクノロジーに関する知識不足」を解消してくれる人材として、領域知識を持った専門家の存在が欠かせないものとなる。
  
サイバーセキュリティー・スペシャリスト
  多数の企業がサイバーセキュリティー対策を強化しており、来年の投資額は7%から8%(前年比2から3ポイント増)に達すると予想されている。しかしこの分野の優秀な専門家を見つけるのは、至難の業だとされている。
  
事業スペシャリスト
  これまでは主にVCキャピタルを資金調達源としていたスタートアップだが、大手銀行や保険会社に顧客層を絞る傾向が強まっている。交渉における複雑なプロセスに対応してくれる、ビジネスの専門家の需要が伸びると予測される。
  
ブロックチェーン、分散型台帳スペシャリスト
  来年は「金融市場インフラに対するブロックチェーン技術の適用の効果的」を、冷静に見極める年になる」と一部の専門家は見ている。結果はどうであれ、分散型台帳の専門家が不足しているという事実に変わりはない。
  
FinTech市場スペシャリスト
例えば中国アリババの金融部門であるアント・ファイナンシャルに象徴されるように、eコマース企業と金融サービスの境界線がますます薄れつつある。テクノロジーと金融サービスの両分野に精通した人材を求める企業が増えるだろう。
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