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(写真=Alexander Supertramp/Shutterstock.com)

金融緩和や東京オリンピック開催決定によって、東京をはじめとする都市部において地価が上昇傾向にある。それに伴い、不動産投資に興味を持ち、これから始めてみたいという方も多いことだろう。そこで、これから始める方向けに、マンション投資のデメリットとそれを軽減する方法について、解説していこう。

リスクやコストを解説! マンション投資のデメリットまとめ

マンション投資にもデメリットはある。仮に、区分所有マンションを一室所有したとしよう。

賃借人がそのまま継続して長期間借りてくれる場合には、賃料収入も継続して安定的に入ってくる可能性が高いといえるが、仮に空室となった場合にはどうなるだろうか。新たな賃借人がすぐに見つかるのであれば、あまり問題にはならないが、場所や建物の建築年によっては借り手が見つかりにくいといった問題が生じることもあるだろう。借り手が見つからないと、賃料収入が入ってこないだけではなく、マンションに必要な管理費などの固定経費の他、修繕費や内装費用なども嵩んで、キャッシュフローは赤字となる。複数所有できればこのような空室リスクはある程度軽減できるが、そのためにはある程度の資金が必要となる。

他には、表面利回りと実質利回りの違いについても考慮しなければならない。表面利回りとは、投資金額に対する賃料収入の利回りである。しかし、賃料収入が全て自分のものになるわけではない。不動産に掛かるコストも考える必要がある。それを踏まえたものが、実質利回りになる。実質利回りは、実際に入ってくるお金をもとに計算するため、投資金額だけではなく手数料や登記費用なども含めて利回りを計算する。場合によっては、表面利回りに比べて実質利回りは大きく下回る恐れがあり、思ったほど利回りが得られない可能性がある。マンション投資を行う前に、きちんと計算しておいた方がよい。

実質利回り(%)=(年間賃料収入-年間諸経費)÷(投資金額+購入時の諸経費)×100

それでもマンション投資がしたい! リスク軽減方法のまとめ

それでもマンション投資を行いたい方は、いかに上記のリスクを減らすかをしっかり考えなくてはいけない。考えられるリスク軽減方法は、投資するマンションの立地を重要視する、頭金として資金をある程度入れる、一棟マンションに投資して空室リスクを分散する、不動産小口化投資商品などで少額から投資を始める、などである。

マンションの入居ニーズがある地域ならば、空室リスクはある程度軽減できるだろう。たとえば駅から近い、周辺の居住環境がよいといった点が挙げられる。ただし、投資である以上、リスクをゼロにすることはできず、様々なリスクを理解、許容してマンション投資を行うことが重要だ。

また、頭金をある程度入れることにより、キャッシュフローが黒字になる可能性が高くなる。ただし、その場合はまとまった手元資金が必要だ。

多額の投資ができるなら、複数のマンションに分散投資を行えばさらにリスクを軽減することは可能である。しかし、できない場合はどうすれば効果的か。それは、不動産小口化商品を活用することだ。不動産小口化商品とは、不動産運営のプロが多くの投資家から資金を募り、その資金をもとに1棟マンションやビルなどに投資を行う商品である。少額から購入ができるため、さまざまな物件への分散投資が可能となる。

自分にあった方法を選ぼう

マンション投資に限らず、投資をするうえで成功の秘訣は、デメリットを理解し、リスクをコントロールすることだ。収入、年齢、職業、資産などは人によって様々である。自分に合った方法を選んで、不動産投資を行ってもらいたい。(提供: みんなの投資online

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