「夫婦間のへそくり」という概念に国境はないようだ。日本では総額44兆円といわれるタンス預金が、国際金融都市、ロンドンを首都にもつ英国ではどのように受けとめられているのか見てみよう。

へそくりの語源と日本のへそくり事情

考えてみれば「へそくり」とは奇妙な言葉である。語源を調べてみると元々は「臍繰り金(へそくりがね)」の略で、昔の主婦が紡いだ麻糸を幾重にも巻きつけた「綜麻(へそ)」を繰って稼いだお金を、主人に黙ってこっそり蓄えていたことに由来するようだ。綜麻という漢字がいつどこで臍にすり替わったかは定かでない。

そのへそくりが40兆円を超えるという日本。KDDI株式会社が昨年7月、20代から40代の既婚男女500人を対象に実施した調査では、48%がへそくりの経験者であることが判明。へそくり金額は1万円から1000万円以上と非常に幅広い。

へそくりの目的は「自分の小遣い(54%)」が圧倒的に多く、「万が一の備え(42%)」「所帯をもったため(29%)」「内緒で購入したいものがある(11%)」「子どもの就学費(11%)と続く。経済的な自由と生活スタイルの変化が日本のへそくり背景といったところだろうか。

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