ドイツ銀行やHSBCを筆頭とする欧州7大銀行が、共同で国際貿易金融プラットフォーム「Dubbed Digital Trade Chain(DTC)」を開発中であることが複数のメディアの報道から明らかになった。
中小企業(SME)向けにより簡潔、かつ安全な国際間(クロスボーダー)の貿易システムを確立することが目的だ。
早ければ年内に実用化?ブロックチェーンが貿易業務の歴史を変える
Coindeskなどの報道によると、昨年7月、金融大手KBCとITスタートアップ、CegekaがブロックチェーンSMEアプリの開発に向け共同で行った概念実証(POC)が、このプロジェクトの原型となる。
通常の国際貿易取引業務では、複数の業者や組織、機関などが各々のデータやアクセスを所有しているため、複雑になりがちな点が最大の欠点だ。また大手企業ではコスト削減策として荷為替信用状が用いられることが多いが、特に交互計算を利用しているSMEにとってはかならずしも都合がよいわけではない。
そこでブロックチェーン技術を採用することで、買い手・売り手・銀行・トランスポーターーなどすべての取引関係者が共有可能なプラットフォームを構築し、取引プロセスのスピードアップと事務処理の大幅な効率化を図るという画期的な試みだ。
前述した2社のほか、フランスのソシエテ・ジェネラルやナティクシス、オランダのラボバンク、ベルギーのKBC(ベルギー)、ウニクレーディト・イタリアーノの参加が予定されている。英国、ドイツ、フランスでは今年下旬の商品化が期待でき、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグなどでも実用化が検討されている。
昨年7月には英バークレイズ銀行がイスラエルのスタートアップ、Waveとの提携で、世界初のブロックチェーン国際貿易取引を成功させている。( FinTech online編集部 )
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