投資を始める,生命保険,キャッシュ
(写真=PIXTA)

筆者は現在、マネースクールを開講している立場上、お金についての相談をよく受ける。その中でよくある悩みで多いのが、「投資の必要性は分かっているが、まとまった資金がないから投資ができない」というものだ。しかし、実際に話を聞いてみると、自分には投資はできないと決めつけてしまっているだけのケースも多い。

大体の人が投資を躊躇しているのは「万一のことがあった時のために、すぐに動かせるお金(普通預金など)があった方がいい」と考えているためだ。ムリをする必要は無いが、預貯金の一部を投資に回してみてはどうだろうかという提案だ。

キャッシュの考え方 「フロー」と「ストック」の違い

まずは、キャッシュについての考え方から説明していこう。キャッシュには、「フロー」と「ストック」の2つがある。一般的に、フローとは「お金の出入り」のこと、ストックとは「蓄え」のことだと説明されることが多い。

しかし、例えば、「今は手元にお金が残っているけれど、来月はクレジットの支払いが多い」というような場合に「このお金はストックなのかフローなのか」という判断ができなくなる。そこで、筆者はフローを「動いているお金」、ストックを「動いていないお金」と捉えている。

つまり、フローは入ってきた瞬間からストックとなり、そのストックを「以後、使う予定があるかないか」というのはその先の話と考える。早い話、ストックがない場合は「フローを使って投資ができる環境にするしかない」ということになる。

「フローを使った投資」とは、一例を挙げると積立型のような投資を行うことだ。仮に、今はまだ投資に回せるストックがない状態だったとしても、毎月入るフローがゼロにならないのなら、それは「フローに余裕がある」状態を示している。この先1年以上で、大きな出費を予定していないのならば、「基本的に投資を開始する条件は整っている」といえるだろう。

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