ドイツ取引所は1月23日、デジタルコイン「CollCo」のコンセプトに基づいた、新たな銀行間の担保取引システムに関する特許を申請中であると発表した。

分散型台帳技術を基盤としたインフラによる、低リスクな取引を実現することが狙いだ。ポスト・トレード・インフラの効率化を図ると同時に、新たな事業チャンスにつながる可能性なども期待されている。

ミューラーCEO「様々なユースケース(事例)に活用可能な革命的コンセプト」

CollCoはドイツ証券取引グループのデリバティブ取引所、ユーレックス・クリアリングで担保化されるため、既存のトークン・コインにつきものの信用リスクが軽減される。またCCP(中央決済機関)の機能や規則を損なうことなく、P2P決済が完了する。

委託証拠金、決済、資産譲渡などのプロセスにこのコンセプトを応用することで、取引システムや安全性が劇的に向上するが期待できる。ユーレックスのエリック・ミューラーCEOは、ドイツ取引所の試みが「様々なユースケース(事例)に活用可能な革命的なコンセプト」であるとし、信頼性の高いCCPの協力のもと、規制およびガバナンスの確立に貢献すると確信している。

各国の金融機関や政府が既存の金融システムの簡潔化や効率化に役立てる意図で、ブロックチェーンを利用した多様な研究・開発に挑んでいることはすでに周知の事実である。世界経済フォーラムは今年中に、約8割の銀行がなんらかの形でブロックチェーン開発に乗りだすと予想している。

ドイツ取引所もこうした例にもれず、精力的にテクノロジー革命に取りくんでいる。かねてからベンチャーファンドを立ちあげるなどテクノロジー・スタートアップの支援に熱意を見せていたが、昨年11月には金融機関用決済サービス指令(PSD2)APIの開発で一躍名をはせた独figoと提携し、本格的なFinTech市場参入を果たした。

現在はブロックチェーンやAI(人工知能)の可能性を探索する改革プロジェクト「Exchange 4.0」を進行させ、フランクフルトを巨大なFinTech都市へと生まれ変わらせる野望に燃えている。ドイツ取引所のカーステン・ケンゲターCEOは「Exchange 4.0」の発表にあたり、ブロックチェーンに秘められた潜在性を「本当の意味での飛躍的進歩」と形容した。( FinTech online編集部

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