じげん直近の株価の方向と業績からみる今後
去年の11月に上場した時の公募価格は600円、初値は、1,750円でその後の株価で高値は2,070円、安値は838円、現在は、1100~1200円台で推移しています。公募価格を上回っており、まずまずで推移しているという感じでしょうか。最近のIPO(新規公開株)の傾向として、上場してから1年たらずで公募価格や初値を下回る傾向が多い中で、健闘しているという所ですが、過去6か月間をみてもまだなかなか上がり切れていない様子があります。配当も将来の事業展開と経営体質の強化の為に、今期も無配となるようですが、今後の業績、財務状況が安定してくればいつでも余剰金の配当を行えるような体制はできている為、株価上昇をめざして、収益の拡大に期待したい所です。
じげんの業績リスクと収益拡大に伴う課題
来期もさらに増収、増益の予想を掲げているじげんは、来期のさらなる増収を行う為に3本の矢の成長戦略をあげています。1つめは主力のライフプラットフォームのライブイベントの領域の展開、2つめは日本で培ったビジネスを海外へ展開させる仕組み、3つめはインターネット証券への参入を掲げています。
この事業が発展していけば大きな収益となる事が予想できますが、このビジネス事業の課題や今後のリスクとなる要因などを挙げてみました。ライフプラットフォームというのは、主に広告事業になります。広告は景気に大きく左右されるので、今後の景気の状況によっては広告市場の規模が小さくなり、収益に影響が出てくるという懸念があります。また、競合他社等によって、広告の単価が安くなってきてくるという事も収益に影響を与える可能性があります。
インターネットという情報ツールを利用しているため、人為的ミス、情報漏えい等で信頼関係が失われた場合も収益に大きな影響を与えることになります。景気に左右されるという広告業なので、主な取引先(株式会社リクルートホールディングス、インテリジェンス)の収益状況によってもじげんの来期以降の収益に大きな影響を与えてしまいます。インターネットという情報ツールを使っていることから、システム障害などのリスクもあります。また新規事業が予定より思ったより収益を得られなかった場合などのリスクもあります。ざっとうまくいかなかった時のリスクを並べてみましたが、まだ、創業して10年も満たない会社ですが、うまくニーズを探し出し、インターネットという情報ツールを提供している会社なので、今後もさらなる新しい事業で拡大していってもらいたいと思います。