EY(アーンスト・アンド・ヤング)が豪顧客向けブロックチェーン・マネージメント・プラットフォームの提供を開始する。
イーサリアムのプロトコルを利用したブロックチェーンKYCシステムで、オンボーディング(顧客情報確認)や認証プロセスが劇的に簡易化される。Bloch Exchangeと共同開発された。
将来的には「ブロックチェーン・システム保証」も検討
「ブロックチェーンはインターネット以来の偉大な発明」との認識のもと、2016年から積極的にブロックチェーン研究を進めている豪EY。
今回開発されたプラットフォームはBloch Exchangeとの提携で、昨年11月に着手。約6週間で透明性の高いシステムが完成した。ファイナンシャル・サービシズ部マネージャー、マイケル・マロニー氏が「現時点におけるEYとイーサリアムの最高傑作である」と、仮想通貨情報サイト「Coindisk」のインタビューで絶賛するほどの自信作だ。
顧客は従来のKYCプロセスを用いて、ブロックチェーン環境内で個人確認することができる。またブロックチェーンの特性を活かすことで、セキュリティや利便性などが著しく向上すると期待されている。
Bloch Exchangeはシドニーを拠点とするスタートアップで、ブロックチェーン住宅融資システムの開発で一躍注目を浴びた。アンドリュー・コッピンCEOはEYとのマネージング・プラットフォームに、「予想を上回る認証能力が備わっている」とこちらも開発の結果に大満足の様子だ。
EYは将来的にシステムの特性を維持に対する「保証」を提供することも、視野にいれている。ブロックチェーンに代表される新たなテクノロジーの採用に、不安感や拒絶反応を示す顧客対策だ。
EYのコンサルタント、ジェームス・ロバーツ氏はプラットフォームの商業化に関し、「現在豪主要銀行3社と交渉の機会がもたれているが、詳細を明かす段階には至っていない」とコメントしている。( FinTech online編集部 )
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