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建築業界が政府に要請

「残業時間の規制はあと3年待って」という要望があがった理由

「月時間100未満」、「年間の上限720時間」という残業時間規制が決定した。これには今まで規制適用外だった建築業、運輸業も含まれており、実施までの猶予期間で調整作業が続いている。また、両業界以外は猶予を認めないという方針が他業界に波紋が広がった。

建築業、運輸業も規制の対象に

働き方改革実現会議で議論されていた時間外労働(残業時間)の上限規制に関して、3月17日、最終案が発表になった。残業時間は「1カ月100時間未満」、1年間の上限「720時間」というもので、経団連(日本経済団体連合会)と連合(日本労働組合連合会)も受け入れを表明した。

時間外労働(残業時間)については現在は、原則として1か月45時間、年間360時間(時間外労働の限度に関する基準/平成10年労働書告示154号)になっている。しかし、この基準は工作物の建設等の事業(建設業)、自動車の運転の業務(運輸業)、新技術、新商品等の研究開発業務、厚生労働省労働基準局長が指定する事業または業務は適用除外されている。

これらの業種は業務の性格上、長時間労働がどうしても避けられないという理由で適用除外されてきた。しかし今回の改革では建設業と運輸業に関しても、上限規制を適用する方向で検討が進められている。ただ、今まで上限規制がなかった事業、業務に関しては、混乱を回避する意味で、実施までの猶予期間が設けられることになった。

新技術、新商品などの研究開発業務の場合は、企業競争力を確保する観点から適用除外になるようだ。ただし、健康管理の徹底が義務づけられる。

残業時間の短縮は五輪工事の工期に影響

建築業界からは最終案より一足早く、3月3日に国土交通省に対し、残業時間の上限規制についての方向性は歓迎するが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)までは猶予してほしいと要請している。

建築業界は現在、災害復旧工事や東京五輪関連の工事で手一杯の状態だ。人手不足の状態は慢性化しており、このまま残業時間に規制がかかって時間短縮を余儀なくされると、その工期にも影響しかねない、というのがその理由だ。

政府ではまだ猶予期間をどのくらいにするかの結論は出ていないが、これらの要望を踏まえて、3月末までにまとめる「働き方改革実行計画」の中に明記したい考えだ。この残業時間上限規制は法施行から5年後に見直されることから、猶予期間を5年間にする案も浮上している。

猶予期間が設けられるのは、建設業と運輸業のみだ。運輸、建築業界以外は、猶予期間を認めない理由は、認めるとそれを望む業界が多数でてきて収拾がつかなくなるおそれがあるというものだ。しかし、スーパーなどでは、パート・アルバイトなどの深刻な人手不足のため、正社員の残業を減らせないという厳しい現実がある。長時間労働が常態化している勤務医の問題もある。

日本商工会議所からは「経団連と連合でカバーできない業種があるので、実態をはっきりさせた上で現場の実態を踏まえた適用をお願いしたい」(三村明夫会頭)との意見が出されている。ほかにも、規制の除外を望む声があることは確かで、調整には時間がかかる可能性も残っている。(ZUU online 編集部)

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