家具販売大手の「ニトリ」を展開するニトリホールディングス <9843> は28日、2017年の2月期連結決算を発表。30期連続の増収増益となった。都内で会見した似鳥昭雄会長は「次は40期連続の増収増益を達成したい」と述べたという。経常利益は前の期比で16.7%増の875億円、18年2月期には14.2%増を見込んでおり、1000億円の大台を目指す。

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(画像=Webサイトより)

30期連続の増収、増益

28日に発表された2017年2月期の連結決算によると、経常利益は16.7%増の875億円。18年2月期には、連結営業利益が前年比15.4%増の990億円を見通す。実現すれば31期連続での増益となる。

売上高は前期比で12%増の5129億円。涼しい肌触りの「Nクール」や保温力を高めた「Nウォーム」などの機能性寝具を中心に売り上げを伸ばした。値段は据え置いたまま、原材料の見直しによって肌感覚の改良を図ったことが消費者の評価につながったという。

2018年には顧客が組み合わせてコーディネートしやすい商品を開発することで、ファッション性を重視する客層も取り込み、さらに11%増の5680億円を見込むという。

原材料の見直しはコスト削減にもつながり、売上高総利益率は54.2%と、前年同期から1ポイント上昇。純利益は前の期比で28%増の599億円となった。

中国やベトナムで家具を製造し、それを輸入しているニトリでは、対ドルで1円円高になると、営業利益で16億円の増加が見込める。似鳥昭雄会長は今期の為替相場を「1ドル=95〜105円くらい」(日経新聞より)と予想。今期の輸入分の大半は為替予約済みで、時期を見て来期分の予約も実施する予定だ。

都心部での出店も強化、増配を予定

店舗の新規出店や、改善にも力を注ぐ。今年6月に東京・渋谷の大型カラオケ店跡地オープンする地上9階建ての大型店をはじめとして、海外16店舗を含む61店舗を新たに増やす。これにより、期末の店舗数は国内外計で532店舗となり2022年目標である1000店舗に一歩近づく。

同時に80億円をかけて郊外型店舗60店を改装。おしゃれなものが欲しいという顧客層の増加に対応するため、内装を間接照明などデザイン性の高いものに変更して集客力を高める。これは他社にもまねしやすい安さのみで勝負するのではなく、まねされにくいコーディネートで勝負をするという似鳥会長の考えがあるからだ。

前期の配当は記念配を含めて前の期の65円から82円と大幅増配。来期の配当予想は10円増の92円を予定しているという。(ZUU online 編集部)

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