各国の中央銀行で総運用資産6兆ユーロ(約708兆5188億円)を動かすマネージャーの80%が、通貨としてのユーロを悲観視していることが判明した。3分の2以上がポートフォリオを組み直し、ユーロ保有比率をゼロ、あるいは最低限の規模にまで減らしている。

これらのマネージャーはユーロ圏の政治的不安定、終わりの見えない低金利政策、成長の低迷などを理由に、「長期的に見た場合、ユーロよりポンドが強い」との見解を示している。

7割が「Brexitはポートフォリオに多様性をもたせるチャンス」と回答

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

この調査は今年初旬にHSBCと中央銀行広報、セントラル・バンキング・パブリケーションズが、各国の中央銀行で総運用資産6兆ユーロを動かすマネージャーを対象に行った。

「ユーロ離れ」は発展途上国の中央銀行に目立つ。Brexitによる先行きの不透明さにも関わらず、71%がポンドをユーロに代わる安全通貨と見なしている。今後数年にわたる英国の状況を注意深く見守っていくと同時に、「Brexitはポートフォリオに多様性をもたせるよい機会になるかも知れない」と前向きだ。

対照的にユーロは2014年から継続している低金利によって、ますます成長が鈍化していくとの見解を示している。昨年3月に実施された追加緩和で、ユーロ圏の預金利率はマイナス0.4%まで引きさげられている。景気や物価の下支えを狙った動きだが銀行側には大きな負担となっているものの、欧州中央銀行からは利上げに踏みきる気配が感じられない。

イタリア、ドイツ、ギリシャなど、ユーロ圏の銀行が軒並み八方ふさがりに直面していることは周知の事実だ。それらをさらに圧迫するのが、ユーロ圏で吹き荒れるポピュリズムである。反ユーロの勢いで自国通貨回帰が現実化すれば、ユーロ建てのソブリン債も崩壊することになる。(ZUU online 編集部)

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