マンションの資産価値に大きな影響を与える「立地」。好条件の立地に建つマンションの数は、ニーズの高いエリアを知るヒントになるだろう。日本最大級のマンション相場情報サイトを運営する株式会社マンションマーケットが、運営サイト「マンションマーケット」のデータをもとに、同じく運営する住宅系ニュースサイト「マンションサプリ」にて、東京23区内に存在するJR線の駅を対象に、駅徒歩5分圏内のマンション数を調査。駅近マンションの数が多い順にランク付けした。これによると、もっともマンション数が多いのはどこと思われるだろうか? ちなみに唯一100棟を超え、2位に大差をつけて1位に輝いている。

20位から順にランキングを見ていこう。

20位から11位 中心部から周辺地域まで分散

マンション,首都圏,23区
(写真=PIXTA)

(※駅名(沿線名):マンション棟数/平方メートル単価)

20位 板橋(赤羽線=埼京線 他):48/577,239
19位 巣鴨(山手線):50/651,803
18位 大久保(中央本線):51/695,875
17位 亀戸(総武線):52/562,536
16位 高田馬場(山手線):54/694,799
15位 東中野(中央本線):58/677,964
14位 目白(山手線):59/709,187
13位 大森(京浜東北線):63/651,233
12位 渋谷(山手線 他):64/897,328
11位 市ヶ谷(中央本線):69/933,985

東京の東側から17位に入ったのは亀戸駅。街の至るところからスカイツリーを見ることができ、歴史と新しさが一体となった街だ。13位の大森駅は京浜東北線の駅では唯一、20位以内のランクインとなった。その大森駅と1棟差で12位になったのが、渋谷駅。平方メートルあたりの単価は大森駅の約1.4倍だが、再開発でビルの建替えや高層マンション建設が次々と進められている。

10位から4位 浅草橋と荻窪が同率8位

10位 西荻窪(中央本線):71/656,785
8位 浅草橋(総武線):74/676,300
8位 荻窪(中央本線):74/646,664
7位 池袋(山手線 他):75/642,201
6位 恵比寿(山手線 他):76/971,977
5位 大塚(山手線) :77/597,054
4位 五反田(山手線):86/672,067

4位から10位まではすべての駅で、70棟を超えた。8位の浅草橋と荻窪両駅は同率で並び、荻窪の隣駅である西荻窪は数棟差で10位に入った。

住みたい街ランキングでも話題の多い恵比寿駅は6位。トップ20の中でも平方メートル単価が飛び抜けて高いが、マンション数も多いことがわかる。4位の五反田駅は、3位との差がわずか3棟。東口側には閑静な住宅地があり、再開発地域ではタワーマンションが並ぶ。今後も大規模な開発が進む予定だ。

トップ3 1位は100棟超え

3位 馬喰町(総武線快速):89/754,160
2位 駒込(山手線):92/642,425
1位 八丁堀(京葉線):109/747,610

第3位は、馬喰町駅。古くは旅館街として栄え、東京駅の開業後からは問屋街として発展したエリア。もともと戸建てよりもマンションなどの集合住宅が多い地域だが、数年前からリノベーションをしたカフェやショップ、ギャラリーなどが増えている。独特な空気感を持つ街として再注目されているのだ。横浜エリアから千葉エリアまでを結ぶ総武本線の駅で、東京駅までも2駅。近隣には複数の駅があり、生活にも便利だ。

第2位は、六義園や古河庭園など自然環境に恵まれた駒込駅。地域の祭り文化や下町の雰囲気を残しながらも、南口側を中心に再開発が進むエリアだ。利便性と治安の良さから一人暮しの地域としても人気が高い。

駒込駅を含め、山手線は20位以内に9駅がランクインした。上位10のうち半分の5駅を占めている。9駅だけでマンション数全体の半分に迫る棟数だ。

そして堂々の1位は、八丁堀駅。東京駅から1駅という立地に加えて、隣接する地下鉄の駅は徒歩圏内。東京の中心地へのアクセスも抜群だ。舞浜や葛西臨海公園など千葉方面へも乗り換えなしで行くことができる。駅周辺にはオフィスが並び、ビジネス街としても知られるが、商業施設や公園、病院、役所などの施設が整い、快適な住環境が共存する都内でも珍しいエリアだ。2位と2桁以上の差をつけたのも納得である。今後もマンション建設が予定されており、単身からファミリー世帯までますます注目のエリアとなりそうだ。(ZUU online 編集部)

【お詫びと訂正】本記事の元となる調査の実施主体は、株式会社マンションマーケットであり、同社運営サイトは「マンションマーケット」「マンションサプリ」でした。同社および関係者の皆様、読者の皆様にお詫びしてここに訂正いたします(2017.4.10)。