個人投資家にとって必携とされる「会社四季報(東洋経済新報社)」の発売月は毎年3月、6月、9月、12月。株式投資を行う個人投資家であれば、一度は手に取ったことがあるだろう。

株価上昇で億り人続出

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(写真=PIXTA)

会社四季報には、企業の基本情報の他、企業業績、株価の推移等、上場企業に関する多くの情報が集約されて掲載されている。中でも、企業の業績欄や四季報記者による業績予想や材料についてのコメントで株価が動くこともあるため、個人投資家からの注目度は高い。

2008年のリーマンショック以降、日本をはじめとした世界の株式市場は長い低迷が続いていたが、2012年末の総選挙によって、安倍首相を中心とした自民党政権が誕生した。「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の三本の矢を柱としたアベノミクスによって、日本の株式市場は大幅に上昇。

結果、資産総額が1億円以上とされるの、いわゆる「億(おく)り人」と呼ばれる多くの個人投資家が誕生した。

「億り人」が好きな銘柄の特徴は?

日本の主たる株式市場である東京証券取引所には、一部や二部、JASDAQ(ジャスダック)、マザーズという風に分かれている。一部と二部は比較的大企業向け、JASDAQとマザーズは新興市場向けとされている。さらに、一部上場銘柄を、時価総額と流動性に応じて、大型株、中型株、小型株に分けることができる。

・大型株:時価総額と流動性が高い上位100銘柄(TOPIX100の算出対象)
・中型株:大型株についで時価総額と流動性が高い上位400銘柄(TOPIX Mid400の算出対象)
・小型株:大型株・中型株に含まれない全銘柄(TOPIX Smallの算出対象)

「億り人」と呼ばれる個人投資家は、投資資金額の大きさから、会社四季報の株主欄にもたびたび登場する。一般的に「億り人」が保有する銘柄は、将来性が有望な成長株や、株価が割安なバリュー株であることが多く、新興市場銘柄や中小型株に属することが多い。

時価総額が比較的小さい銘柄が多いため、投資金額が大きいゆえに株主欄に登場せざるを得ない。さらに、投資対象の銘柄の業績が好調な結果、株価が上昇することも多い。結果として、「億り人」が保有する銘柄の多くで株価が上昇するケースが多いため、どのような銘柄を保有し、どのような投資行動を行うのかという点に注目している個人投資家も増えてきている。会社四季報の株主欄は「億り人」の行動を捕捉できることから、近年注目が集まっている。

さらに、「大量保有報告書」でも「億り人」を見つけることができる。と言うのも、上場会社の株券等について、新たに発行済株式総数の5%超を取得した場合や、その後1%以上の増減等が生じた場合等に、投資家が土日祝日を除き5日以内に、大量保有報告書もしくは大量保有変更報告書を提出しなければならないと決められている。

時価総額の小さい銘柄の場合、投資資金が大きいがために、発行済株式総数の5%超になってしまう場合もあるからだ。

四季報最新号から「億り人」をピックアップ

そこで今回は、成長株や中小型株等への投資で個人投資家の注目を集めている「億り人」を、最新の会社四季報2017年春号から厳選して紹介する。「億り人」の多くが、数十万円、数百万円から株式投資を始めて、今がある。

つまり、個人投資家の誰にでも「億り人」になるチャンスはあるわけだ。「億り人」がどのような視点で銘柄を選んでいるのかといった視点から保有銘柄を見れば、今後の投資戦略も立てやすくなるかもしれない。自分の銘柄選択眼にヒントを与えてくれる「億り人」を探してみても面白いだろう。

【主な億り人】※あいうえお順・敬称略・上位10銘柄まで

◯片山晃
日本ライフライン <7575>
パピレス <3641>
チャーム・ケア・コーポレーション <6062>
ナガオカ <6239>

◯小手川隆
オリエントコーポ <8585>
日本アセットマーケティング <8922>
ベルシステム24ホールディングス <6183>
ファルテック <7215>
一蔵 <6186>
アプラスフィナンシャル <8589>
フリュー <6238>

◯五味大輔
そーせいグループ <4565>
Lifull <2120>
エニグモ <3665>
イー・ガーディアン <6050>
サマンサタバサ <7829>
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774>
ユナイテッド <2497>
日本ファルコム <3723>
日本エムディエム <7600>
ザインエレクトロニクス <6769>

◯志野文哉
ユニバーサルエンターテイメント <6425>
エニグモ <3665>
ノジマ <7419>
フージャースホールディングス <3284>
エフティグループ <2763>
エプコ <2311>

◯山口貴弘
メディカル・データ・ビジョン <3902>
IBJ <6071>
日本管理センター <3276>
ハウスドゥ <3457>
オプティム <3694>
MRT <6034>
ジャパンインベストメントアドバイザー <7172>
sMedeio <3913>
ありがとうサービス <3177>

◯吉岡裕之
GMOクラウド <3788>
エフオン <9514>
昭和ホールディングス <5103>
レントラックス <6045>
第一カッター興業 <1716>
まんだらけ <2652>
AMBITION <3300>
ウイルプラスホールディングス <3538>
サクセスホールディングス <6065>
チャーム・ケア・コーポレーション <6062>

横山利香(よこやまりか)
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。ファイナンシャル・プランナー。相続士。「会社四季報オンライン」や「All About株式戦略マル秘レポート」での連載や、ヤフーファイナンスの「株価予想」でもマーケットコメントを執筆する等、株式投資や不動産投資といった投資や資産運用をテーマに執筆、 メルマガ発行 、講演活動、株塾を行う。

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