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Written by 横山 利香 43記事

積立NISAの投資信託選び

金融庁長官「まともな投信は全体の1%」 どれが良いのかFPが解説!

森金融庁長官が2017年4月7日、現在ある投資信託の中で「積立NISA(ニーサ)」の対象になり得る投資信託が全体の1%程度という趣旨のコメントをしたことが注目を集めている。

証券会社や銀行等で手軽に投資信託を購入できるようになり、資産運用先の金融商品として、投資信託の存在感は大きくなっている。投資信託では一般的に、購入の際にかかる手数料として販売手数料、そして、年間の管理費用として信託報酬が発生する。

販売手数料が無料(ノーロード)の投資信託や、信託報酬が割安に設定されている投資信託も増えつつあるが、これらの手数料以上に価格が値上がりしなければ、投資信託の売買で利益を上げることは難しい。

さらに、国内外の株式や債券等に投資する金融商品が投資信託である。株式投資にテーマ株が存在するように、その時々の旬をテーマとした投資信託もある。金融機関からすれば、投資信託を次々と乗り換えてくれればその分だけ手数料が発生し、企業の利益につながる。

そのため、個人投資家に新たなテーマの投資信託へ乗り換え(=スイッチング)を勧めることが多い。個人投資家の方も、さらに利益が発生するのであれば悪い気もしないだろうから、スイッチングを行う場合は多くある。

通常は利益の出ている投資信託から新たな投資信託に乗り換える。利益が出ている状況は価格が高値圏にある場合が多いため、新たな投資信託に乗り換えたことで高値掴みになり、損失を被るケースはよくあることだ。

積立では基本的に、長期での資産運用を前提にしている。着実な資産形成を考えれば、一発ドカンとあてるようなテーマ性のある投資信託を積立NISAの対象として考えづらい。さらに、スイッチングにスイッチングを重ねるような販売手法を積み重ねることで結果として損失が発生し、個人投資家の投資に対するイメージは悪くなる。そうした背景を踏まえて、全体の1%程度という趣旨のコメントにつながったのだろう。

積立NISAの前に、まずは現在あるNISAとはどのような制度なのかから見ていこう。

NISAとジュニアNISAとは

積立NISA,投資信託,森長官
(写真=PIXTA)

NISAとは2014年から始まった少額投資非課税制度のことだ。NISA専用の口座を開設することで、その口座内で株式や投資信託等を購入することができる。通常であれば利益に対して20.315%の税金がかかるところを、NISA口座の投資枠で発生した利益に対しては非課税にできる。投資金額や期間などは以下の通り。

【NISA】
①毎年120万円
②最長5年間
③投資総額最大600万円まで

特定口座や一般口座であれば、株式投資等で損失が発生した場合には利益と損益通算できる。しかし、NISA口座で購入した株や投資信託等は、特定口座や一般口座の株等と損益通算を行えないというデメリットはある。

2016年からは、未成年を対象にしたジュニアNISAも始まった。ジュニアNISAでは、以下の条件で投資をすることができる。

【ジュニアNISA】
1. 0~19歳までの未成年者
2. 年間80万円まで

ジュニアNISA口座の投資枠で発生した利益に対しては非課税にできる。ジュニアNISAでも、特定口座や一般口座の株等と損益通算を行えない他、原則18歳まで払い出しができないというデメリットがある。

積立NISAとは

次に、森金融庁長官が言及した、2018年1月から始まる積立NISAを見ていこう。積立NISAでは、以下の条件で投資をすることができる。

①年間40万円
②利益に対して20年間非課税

積立NISAでは、投資対象の投資信託にするためには金融庁への届け出が必要で、対象となる投資信託には基準が定められる。「長期・積立・分散投資に資する投資信託に関するワーキング・グループ」報告書等の資料によると、投資信託の基準としては以下の3点が挙げられている。

【積立NISAの投資信託に求められる基準】
①信託期間が無期限又は20年以上であること
②毎月分配型でないこと
③一定の場合を除き、デリバティブ取引による運用を行わないこと

加えて、運用手法としてはインデックス型を基本としつつ、アクティブ型には、投資家から継続的に選択、支持され、資金流入が継続している点が要件とされている。

【運用手法の要件】
①設定以来、5年以上経過
②そのうち3分の2以上の期間で資金流入超となっている
③50億円以上の純資産がある

【手数料に関する要件】
①販売手数料無料(ノーロード)
②信託報酬は、
・国内資産のみに投資するインデックス投信は0.50%(税抜)
・海外資産を組み入れているインデックス投信は0.75%(税抜)
・国内資産のみに投資するアクティブ運用投信は1.00%(税抜)
・海外資産を組み入れているアクティブ運用投信は1.50%(税抜)

これらの基準に合致する投資信託が全体の1%程度にとどまる可能性があるとコメントしているわけだ。

信託報酬が3%である投資信託も多い現状を踏まえると、この条件を現時点で満たす息の長い投資信託は少ない。日本国内の株式投資信託は現在5000本を超える。現時点でこの基準に合致するアクティブ型投資信託を一部紹介するので、参考にしてほしい。(2017年4月17日時点・掲載あいうえお順)

【ファンド名 / 運用会社 / 投資カテゴリー / 信託報酬(税込)】
・さわかみファンド / さわかみ / 国内大型ブレンド / 1.08%
・ニッセイ日本株ファンド / ニッセイ / 国内大型 / バリュー / 1.08%
・年金積立Jグロース『愛称:DCJグロース』 / 日興 / 国内大型グロース / 0.8856%
・ひふみ投信 / レオス / 国内小型グロース / 1.06%
・結い2101 / 鎌倉 / 国内小型グロース / 1.08%
・セゾン資産形成の達人ファンド / セゾン / 国際株式・グローバル・含む日本 / 1.35%
・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド / セゾン / 安定成長 / 0.68%
・SBI資産設計オープン(資産成長型) 『愛称:スゴ6』 / 三井住友TAM / バランス / 0.7344%

「長期・積立・分散投資に資する投資信託に関するワーキング・グループ」報告書

横山利香(よこやまりか)
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。ファイナンシャル・プランナー。相続士。「会社四季報オンライン」や「All About株式戦略マル秘レポート」での連載や、ヤフーファイナンスの「株価予想」でもマーケットコメントを執筆する等、株式投資や不動産投資といった投資や資産運用をテーマに執筆、メルマガ発行、講演活動、株塾を行う。

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