11歳から18歳の子供2000人、親3000人を対象にしたサーベイから、「スマホの使いすぎが家庭内のコミュニケーションに影響している」と感じているのは、親だけではなく子どもも同じであることが判明した。

これは英国の調査で、22%の子どもが「スマホが家族の絆を弱める原因になっている」、36%が「親にスマホの使用をやめるよう頼んだことがある」と回答するなど、子供がスマホ中毒になることを懸念している親は、まず自分自身を振り返ったほうがよさそうだ。

「食事中のスマホは禁止にすべき」8割の子どもが回答

スマホ,コミュニケーション,家族
(写真=Thinkstock/Getty Images)

特に「親が食事中にスマホのスクリーンをながめている」という行為に対して、82%の子どもが「食事中はデバイスの利用を禁止すべき」と答えている。

面白い食い違いは、95%の親が「食事中にはデバイスを使わない」と回答しているにも関わらず、14%の子どもは「親が食事中にデバイスを使う」と報告。さらにはそのうち42.44%の子どもが「(会話をしようとしても)無視されて腹が立った・苛立った」心情を明らかにしている。

週末もスマホを離せない親が4割

親子のネット利用時間を比較してみるとそれほど大差はなく、43%の親は自らのネット依存症を自覚している。

72%の子どもが週末や休暇中には3時間から10時間、11%が10時間から15時間、3%が16時間から20時間、ネットを利用。対する親の方も、21%が仕事のある平日は6時間から10時間、37%が週末は3時間から5時間、5%が15時間以上である。

意外なことに「親にネットの使いすぎを心配されている」と感じている子どもは少なく、56%が「親は気にしていない」と答えた。

「ネットの悪影響」について食い違う親子の見解

ネットの使いすぎのよる子どもへの悪影響に関しては、親子間で見解が異なる。47%の子どもが最大の懸念として「睡眠不足」を挙げているが、睡眠不足を懸念している親は20%にも満たない。

親側の最大の懸念は「子どもの社交性への影響(32%)」だが、同様の心配をしている子どもはわずか10%だ。次いで「ネット中毒(26%)」が挙げられており、近年問題視されているセクスティング(性的なデータをやりとりする行為)に関する強い懸念をいだいている親は2%にとどまった。ネットいじめへの懸念も低い。

HMC会長「子どもに適切なデジタル利用習慣を」

この調査はインデペンデント・スクール(国や自治体ではなく、授業料や寄付金などを財源とする私立学校の一種)の学校長協会、HMCとオンラインの安全な利用の促進を目指す英組織、Digital Awareness UKが共同で実施したものだ。

マイケル・ブキャナンHMC会長は、デジタルが生活の一部として定着した現代社会において、「家庭と学校の両側から、子どもに適切なデジタル利用習慣を教えていくことが重要だ」と述べている。

またHMC設立者、エマ・ロバートソン氏は、「親の最大の懸念が子どもの社交性である点に驚きをかくせない」とし、今後学校側でもこの特定の領域への取り組みを強化するよう呼びかけている。

親子間の懸念差については、多くの子どもが「親は(子どもが)ネットで何をしているか、どれぐらいの時間費やしているのかなど把握していない」とコメントしていることから、親の関与不足が浮き彫りになっていると指摘。

モバイル・デバイスからあらゆる情報に簡単にアクセスできる環境は、人々の生活を非常に便利なものへと向上させた反面、家庭内のコミュニケーション不足を生み出している。子どもと向き合う時間の大切さについて、改めて考え直させられる。(アレン琴子、英国在住フリーランスライター)

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