世界100カ国以上の国際賠償責任保険傾向を調査したレポート から、年々賠償金の請求額が膨張し、過去5年で88億5000万ユーロ(約1兆581億円)に達していることなどが判明した。

1億円以上の大型損害賠償が支払総額の7割を占めているため、平均的な請求金額は約1059万円と高額だ。

請求件数の8割は239万円以下の小・中型

この調査はアリアンツ・グローバル・コーポレートが、2011年から2016年にかけて各国の保険会社によせられた1万件以上の損害賠償請求を分析したものだ。

賠償金の支払額は請求対象によって著しく差があり、リスク・ランドスケープ(リスクの展望図)の特質を反映している。総体的に請求金額が2万ユーロ(約239万円)以下の小型・中型請求が80%を占めるが、支払総額の割合はわずか3%である。

対する100万ユーロ(約1億1931万円)以上の大口請求は過去5年間で754件と件数的には1%にも満たないが、支払総額の74%にものぼる。そのため総体的な平均的な請求金額(8万8408ユーロ/約1059万円)と、中央値(2712ユーロ/約32万円)に大幅な差異がでている。

4分の1が「欠陥商品・サービス」に関する損害賠償