新年度が始まり、新たな気持ちで仕事に取り組む人も多いことだろう。就職したばかりの人、転職を考えている人、スキルアップやキャリアアップを図ろうと努力している人、さまざまな立場の人がいるだろうが、この時期だからこそビジネスパーソンには読書をおすすめしたい。2017年に発売された本の中から4冊を紹介する(価格はすべて税込み)。

社会人として外せない。経済学の基本が学べる超入門書

書評
(画像=Webサイトより)

『会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学』
(坪井賢一、ダイヤモンド社、1620円)

まずは経済学の基本を学べる1冊を紹介する。著者は、『週刊ダイヤモンド』元編集長で、現在はダイヤモンド社取締役、論説委員の坪井賢一氏。

経済学を本気で学ぼうと思ったら、とてつもない時間が必要だ。しかし、社会人として知っておくべき経済学の知識は「全体の1%程度に過ぎない」と著者は言う。たかが1%であっても、その知識があるのとないのとではビジネスパーソンとしての成長に大きな差を生み出し兼ねない。その1%の部分を丁寧に解説した1冊となっている。

本書では、「需要と供給の法則」「ナッシュ均衡」「金融市場のメカニズム」など、社会人として知っておくべき知識を分かりやすい文章で説いている。左綴じ・横書きという体裁で、まるで基礎から学ぶやさしい受験参考書のような読み心地だ。経済学に苦手意識がある人であっても、肩肘張らずにスイスイ読み進めることができるだろう。

就活中の学生や新入社員など、これから社会人としての知識を磨いていく人にはもちろんのこと、経済学を基礎から勉強し直そうというビジネスパーソンにもピッタリな1冊だ。

外資系企業への転職を考えている人、必読の1冊

『英語転職の教科書(アルクはたらく×英語)』
(村上賀厚、アルク、1620円)

『英語転職の教科書』というタイトルから、英語での筆記試験や面接の対策本だと勘違いする人が多いかもしれない。実は本書は、外資系企業への転職に関する解説やアドバイスを集約した1冊となっている。

著者は村上賀厚氏。同志社大学を卒業後、イェール大学経営大学院でMBAを取得。フォードジャパンの人事課長、ロイタージャパンの人事本部長など、外資系一流企業の人事部門を数々経験。現在は衆議院議員。民進党大阪1区の総支部長を務めている。

本書では、外資系企業の年収、社風、出世の実態や、転職する場合の心構えや面接のコツなどをロジカルに解説している。もちろん、必要な英語力など英語に関する解説はあるが、切り口は「英語」ではなく、あくまでも「外資系企業の実態」である。

具体的な英語対策について知りたい人にとっては残念な内容かもしれないが、外資系企業についてのイロハから転職の心得までを知るには、もってこいの1冊となっている。

究極の効率化。できる人は時間をどう使っているのか

『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法 あのGoogleが社内でやっている神速仕事術57』
(ピョートル・フェリークス・グジバチ、SBクリエイティブ、1512円)

「『時短をしろ』と言うけど、仕事が終わらないんだからムリ」「仕事が山積みで、いつも残業や持ち帰りばかり」。そんなビジネスパーソンにぜひ読んで欲しいのが、この1冊だ。

著者はポーランド出身のピョートル・フェリークス・グジバチ。ドイツやオランダ、アメリカでの生活を経て、2000年に来日。モルガン・スタンレーではラーニング&ディベロップメントヴァイスプレジデント、グーグルではアジアパシフィックのピープルディベロップメントなど広く活躍。現在は経営者としてグローバルに事業を展開している。

本書では、世界一速く仕事をするGoogleの例を用いながら、「なぜ日本人は仕事が終わらないのか」を端的に教えてくれている。メールのやりとりにどれだけムダがあるのかを知ることができ、「仕事が終わらない」という長年の課題の解決方法を学ぶことができる。

私たちは、習慣化されたムダによって生産性を下げてはいないだろうか。仕事に忙殺される毎日を過ごしている人は、ぜひ時間を作って読んでみて欲しい。

これからのリーダーをめざす人へ。カギとなる習慣とは?

『社長が〝将来〟役員にしたい人 これからのリーダー・管理者のためのビジネスセンスを磨く25の習慣』
(秋山進、日本能率協会マネジメントセンター、1620円)

これからのリーダー・管理者をめざす人に向けた1冊。“社長が役員にしたい人”といっても、ありきたりな人心掌握術が述べられているわけではない。これまで数多くの経営者候補の選抜に携わってきた著者だからこそ見抜くことのできた、理想的な人材の特徴的な行動習慣について紹介している。

著者は、秋山進氏。京都大学卒業後、リクルート入社。その後独立し、経営・組織コンサルタントとして活躍。現在は経営リスク診断、組織設計、エグゼクティブコーチングなどを提供するプリンシプル・コンサルティング・グループの代表取締役。

本書では、ビジネスセンスを磨くための25の習慣について、具体例を挙げてわかりやすく説明している。各項目の終わりには「できる人・残念な人」といった要点がまとめられており、1つ1つの習慣について再確認できるような構成になっている。

カギとなるのは「実務に挑み、実務を超える人」。はたして、これからのリーダーとなるのはどのような人物像なのか。本書で確認して欲しい。(渡邊祐子、フリーライター)

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