177人のセルフメイド(自ら一代で財を築いた)ミリオネアと233人の貧困者を対象とした調査から、「将来成功する子どもに育てる10の秘訣」が判明した。

知識磨きから周囲への気遣いまで、「子どもの習慣は9歳までに作られる」との調査結果も交え、成功する子どもを育てあげた親の教育方針を見てみよう。

早期段階に子どもの「成功脳」を開発

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

この調査は、「お金持ちの習慣」など富に関するベストセラーの著者、トーマス・コーリー 氏が富と貧困をわける習慣・思考・振る舞いについて、貧困層と富裕層の家庭教育方針を5年にわたって研究したものだ。

その結果、「調査に協力した回答者が親から受けたしつけや教育が、本人たちの将来に大きく影響している」 ことが明らかになったという。それが真実であれば、「子育て次第で子どもは裕福にも貧乏になる」ということになる。

コーリー氏はブラウン大学 が米国の5万人を対象に行った調査から、「子どもの習慣は9歳までに作られる」と報告されていることなどを例にあげ、早期段階に子どもに成功する習慣や思考を植えつけることで、将来的な成功に導くことに役立つとしている。
10の秘訣とは下記のとおりだ。

将来成功する子どもに育てる10の秘訣

1.プラス作用をあたえる交友関係
2.読書
3.健康的な生活スタイル
4.デジタル機器の制限
5.感情・言葉のコントロール
6.人生の目標
7.ポジティブ思考
8.人の役に立つ
9.自立心・独立心を養う
10.周囲のせいにしない

TV、ネット、スマホではなく読書で本物の知識を磨く

コーリー氏の実施した調査では、63%のミリオネアが「知識を養う目的で、毎月最低2冊以上の本を読まされた」と回答している。勿論、書籍であればなんでも構わないというわけではない。成功する子どもを育てあげた親は、著名人の自伝、歴史、科学、趣味、自己開発、古典文学、哲学などを読ませ、さらには知識を吸収・消化しているかを確認する意図で、内容に関する質問を投げかけたそうだ。

またデジタル機器が子どもの脳にあたえる悪影響を懸念し、67%が「TVは1日1時間以内に制限」していた。回答者の幼少時代にはスマホもタブレットも存在していなかったが、米国小児科学会が最近実施した調査では、8歳から10歳の子どもは1日平均8時間、デジタル機器に接触していると報告されている。

精神的、肉体的に強靭な子どもに育てる

ミリオネアの両親は子どもの精神・肉体の強化にも余念がない。70%は「子どものジャンクフードを1日300キロカロリー以内に制限」し、76%が「1日23分間、カーディオ・エクササイズ(ジョギングなどの有酸素運動)をさせた」そうだ。

精神面では80%が「子どもに人生の目標を持つこと」の大切さを説き、71%が「人生を楽観的にとらえ、常にポジティブ思考を保つ」よう育てている。その結果、子どもが現実の過酷さに打ちのめされることなく夢を追い続け、自分自身の力で成功を実現したといえる。
81%は子どもに「感情や言葉のコントロール」の重要さも学ばせている。成功するうえで人間関係は欠かせない要素だ。ネガティブな感情や言葉を抑制できなかったために、成功を逃してしまうという例も少なくない。

また環境に染まりやすいという子どもの特質を考慮して、マイナス要素の高いと思われる交友関係には常に目を光らせていたそうだ。

コーリー氏「子育ては粘土細工」芸術品は親次第?

また「何かしてもらって当たり前」という考えを捨てないかぎり、本当の成功は獲得できないという点も、小さな頃から教えこんでいる。「親だから」「友達だから」「家族だから」と周囲に依存し、自分の責任範囲を狭めているようでは、子どもがいつまでたっても自立できず、自己中心的な大人に育ちかねない。

コーリー氏の見解では、人に期待し、人からあたえられるだけの思想では成功は訪れない。「人に何かをあたえる力」が大きな成功や幸福の原動力となることは、様々な成功哲学者によって提唱されている。一代で「鉄鋼王」の座を築きあげたナポレオン・ヒル氏なども、富は常に心の中から始まるとし、「自ら望むことを率先して周囲にあたえる」という黄金律を打ち立てた。

コーリー氏が実施した調査のミリオネアは、31%は貧困層、76%は中間所得層の出身だが、こうした教えが成果を成し、「家が貧乏なのは政府が悪いから」「金持ちはずるい」などと周囲を責めたり嫉妬したりすることなく、常に自分の責任範囲を意識して発想を行動に移すことで、9桁の所得を稼ぎだすまでに成長した。

コーリー氏は子育てを粘土細工に例えている。子どもが粘土で、その粘土を形づけていくのが親だ。粘土は柔軟にどのようにでも自由自在に形を変える。「世界が賞賛し、親子ともども満足のいく芸術品が仕上がるかどうかは、結局は親次第だろう」というコーリー氏の言葉どおり、「強く優しい子どもに育てあげたい」という親心が、一流の子育てを成功させるのかも知れない。(アレン琴子、英国在住フリーランスライター)

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